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読書感想文【サウスバウンド】

2005年07月11日 10時59分34秒 | 読書感想文
「空中ブランコ」がドラマ化された著者の最新作。
面白くてあっという間に読みきった

サウスバウンド

ストーリー:
主人公の上原二郎は中野区に住む普通の小学六年生。しかし父一郎は左翼の伝説の活動家で、今は組織とは縁を切り、毎日家でゴロゴロしている。サラリーマンは資本主義の手先だからという理由で会社勤めも絶対にしない。母のさくらも、かつては御茶ノ水のジャンヌ・ダルクと呼ばれた活動家だが、現在は喫茶店を経営しているごく普通の主婦。
国の存在を必要としないといいはる一郎は年金の督促に来た区の職員ともめたり、修学旅行の積立金が高いと言って学校に乗り込んだりと、家族の迷惑を省みずに色んなところでトラブルを起こす。
ある日一郎の後輩にあたるアキラが上原家の居候となった。そのアキラが内ゲバで人を殺してしまったために上原家は西表島に引っ越すことに。しかし、引越し先の住居がリゾート地の開発用地であったため、立ち退き問題でもめてしまう…

感想:
ストーリーは中野区と西表島の2部構成になっている。どちらもおもしろいのだが、中野区編では二郎の友人たちがみな持ち味を発揮して青春小説としてかなりおもしろい。西表島編では今まで働かなかった一郎が畑を耕したり、漁に出たりと、急に働き者になるのだが、おとなしかったのは最初のうちだけで、リゾート開発業者ともめだしてから本領発揮しだして面白い。