BLOG in Atelier.Minami

ゲーム攻略、読書感想文など。

【マンガ100選】その30 へうげもの

2013年03月09日 13時16分51秒 | マンガ100選
このコーナーも始めてからだいぶたつけどやっと30。このペースだと100ってあと10年以上かかるなぁ。


『へうげもの』山田芳裕著


<ストーリー>
戦国時代。織田家の武将、古田織部は信長の南蛮趣味に魅了され、自らも数寄の道にはまっていく。戦場においても数寄の趣味を生かして武勲をたて、だんだんと頭角をあらわす。
やがて人生最大の師ともいうべき千利休とであった織部は、利休の侘びを学びつつも、それを超えようと様々な創意工夫をしだす。
本能寺の変は、秀吉が首謀者だった。その秀吉に山崎の合戦で敗れた光秀は、遺志を家康に託す。光秀の遺志をついで正義の世の中を作ろうとする家康だが、現状では秀吉にかなわず臣従する。
織部は秀吉の九州征伐、小田原征伐に従軍し、功をたてて順調に出世。が、利休と秀吉の間は、自らの侘びの精神を実現しようとする利休と、数寄を天下取りの道具として利用する秀吉の同床異夢からやがて大きな亀裂となっていく。
そしてついに利休は秀吉によって処刑されるが、介錯をしたのは織部だった。師をあやめた者同士で傷をなめあう秀吉と織部。

利休の死後、宗匠として天下第一の数寄者となった織部は理想の焼き物つくりを目指し、時には朝鮮出兵中にも窯を探したりする。
秀吉の死後、天下は風雲急をつげ、正義の世を作ろうとする家康と、秀吉の遺児秀頼を盛り立て豊臣政権の存続をはかる三成の間の緊張感は高まっていく。伊達政宗をはじめ、名だたる大名たちの茶道の師である織部の影響力は大きく、両陣営から働きかけを受けるが、自分の数寄道を第一に考える織部はどちらにも組するつもりはなかったが、関が原では東軍に所属し、奇功をたてる。

やがて家康が幕府を開き、世の中は大きくかわっていく。



<感想>
まだ連載中なので、これからまた二転三転の展開があるはずだが、とにかく登場人物の多さがすごい。大名・武将から芸術関連の人物までとにかく多彩。それに史実の細かいエピソードも丁寧に拾っていってるので歴史好きにもがっつり読み応えがある。史実を改変したエピソードも結構あるのだが、登場人物の持ち味を生かした面白い話にしあがっていて、許容できる範囲。
キャラつくりはデフォルメされててわかりやすくなってる。
また茶々は織田家再興をたくらむ女狐的な性格、家康は正義をかかげるがどっちかというと独善的な性格、伊達政宗は歌舞伎役者みたいな顔とセリフまわし、島津義弘はなまりがひどすぎてセリフが固有名詞以外はまったく読み取れない、小堀遠州はオカマキャラなど、独特の味付け。