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F..アクン監督がギュル大統領に警察の暴力を止めさせろと公開状

2013年06月17日 | 
6月18日 有名なトルコ系ドイツ人の映画監督ファティフ・アクン(国際的にはファティー・アキン)さんが、「ハンブルグ・モルゲンポスト」の紙上で、トルコのギュル大統領に公開状を送り、ゲジ公園での警察の過剰な力の行使について訴えました。

 Hurriyet
ファティフ・アクン監督は2004年のベルリン映画祭で、映画「Head-On」(邦題「愛より強く」)で金熊賞を受賞しています。


「私は良心を持つ人々に呼びかけます。暴力はやめなさい」とアクン監督はギュル大統領宛の公開状で訴えています。

2004年、ベルリン映画祭で映画「Head-On(愛より強く)で金熊賞を獲得したアクン監督は、6月15日に再開された警察の介入をギュル大統領は聞いていなかったと知り、何百人もの負傷者が出ていることを大統領は知らないのかもと考えて、この公開状を書いたと言っています。

警察が密閉された場所でペッパー・スプレーを使ったこと、負傷者を助けていた医師たちが“テロリスト”として拘束されたこと、警察のガス爆弾のカプセルが当たって14歳の子供が脳出血を起こしたことなどを、アクン監督は列挙しています。

「警察は何トンもの催涙ガスや水砲やゴム弾で、相手の見さかいなく攻撃している」とアクン監督は言っています。
「10年前、あなたと、あなたの党は基本的権利と自由のために戦いました。あなたはこの社会を最もよく知っている人ではありませんか?」

「あなたがシャツを着替えるように良心を捨てたとは思いたくありません。私は良心を持つ人々に呼びかけます。暴力は止めよう」

5月27日に始まったゲジ公園抗議運動は、警察の弾圧後、全国的な反政府抗議活動に変わりました。


「必要なら軍が踏み込むだろう」とアルンチ副首相


 ビュレント・アルンチ副首相は警察をほとんど無条件で支持し、デモ隊の抗議は終わり、残る抗議者たちはまもなく警察に鎮圧されるだろうと言いました。
また、アルンチ副首相は、警察でじゅうぶんでなかったら、トルコ軍がその任につくだろうとも言いました。

 Hurriyet

「法に反する抗議があれば、われわれは止めなければなりません。この国には警察がある。警察で足りなければ憲兵隊があり、それで足りなかったら軍隊がある。これらの権限は法津にある」と、アルンチ副首相はTVインタビューで言いました。

「警察は権限を行使します。だれも文句を言うべきではない」とアルンチ副首相はライブ・ショーで言い、警察を批判する人は都市を破壊する人だと主張しました。

「デモ隊はゲジから出て行った。彼らは法を逸脱している。彼らはまもなく鎮圧され、責任ある人々に法的処置がとられるだろう」とアルンチ副首相は言い、さらなる警察の介入をほのめかしました。

一方、ムアムメル・ギュレル内相は、街頭デモの鎮圧のために憲兵隊の助力はあるかという質問に、軍の助力は求められていないと答えました。
法律的には憲兵隊は軍と異なり、内務省の管轄下になるそうです。
内務相はまた、治安部隊の一部である憲兵隊を使うことはまったく正常なことだと言いました。


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政府側サポーターがイスタンブールに集まる

2013年06月17日 | 国内
6月17日 警察は昨日、ゲジ公園から抗議者たちを追い払いましたが、今度は何百何千もの政府側支持者がイスタンブールの集結すると思われます。
機動隊が土曜、催涙ガスと水砲で、ゲジ公園を抗議者たちから取り戻しました。

 Hurriyet
6月13日、アンカラの政府支持者たちの集会でスピーチするエルドアン首相


エルドアン首相が最後通告を発表してから2時間後に、警察は動き出しました。
「われわれは明日(日)、イスタンブールでデモを行なう」と首相は土曜、アンカラで、何万人もの公正発展党の支持者たちに告げました。

「タクシムを一掃しよう。彼らが撤退しなかったら、わが国の治安部隊が撤退させます」と首相は言い、支持者たちは喝采しました。
「われわれを脅かす者はいない。われわれは神以外の者から、命令も指示も受けない」

警察が動き出すと、公園に泊まりこんでいた抗議者たちは驚いて逃げ出し、数分でだれもいなくなり、空っぽのテントだけが残りました。
警察は抗議者たちが戻ってこないように、広場に黄色のテープを張りました。
市の清掃係とブルトーザーが広場と公園を一掃しました。

抗議者の最大の集団「タクシム連帯」は、これを“残忍な攻撃”として非難しました。
警察は抗議者を何百人も負傷させ、ゴム弾に当たった者は何十人もいると、抗議者側は発表しました。
イスタンブールのヒュセイン・アヴニ・ムトゥル知事は、土曜の騒動で44人が負傷したが、重傷者はいないと言いました。

デモ隊の多くは近くの5星ホテルに逃げ込みましたが、警察と戦いつづける人もいました。昨日はアンカラでも、何千人のデモがありましたが、衝突はありませんでした。

 Hurriyet
アンカラで公正発展党のデモ隊は「国民の意志を尊重せよ」と叫んだ


ヨガ教師のメイ・エルフさん(39)は警官隊が入ってきたとき、ゲジ公園にいました。「彼らは私のゴーグルとガスマスクを取り上げました」とエルフさん。
「私はあきらめません。私たちの怒りは止まりません。私たちがタイイプ(エルドアン首相)に対して立ち上がったことは世界が見ています」

首相はゲジ公園再開発の裁判所の一時中止命令を受け入れ、裁判所がこのプロジェクトは合法的だとした場合は、オスマン時代の兵舎を建てる計画について住民投票を行なうと言うことで合意しました。
しかし、「タクシム連帯」は土曜、この提案を拒否し、抵抗をつづけると言いました。

「エルドアン首相は抗議者たちが彼のオリーブの枝を拒否したことで“だまされた”と思ったのです」と、AKPのヒュセイン・チェリキ議員は言いました。
「政府は永久に公園を占拠させておくわけにはいかない」とチェリキ議員はTVインタビューで言いました。「悪夢は終わらせなければならない」

欧米諸国は最近のエルドアン首相の危機処理を批判し、イスラム民主主義の模範としてのトルコのイメージは損なわれてきました。

2002年以来、権力の座にある59歳のエルドアン首相に対する反対は激化しています。しかし、彼はこの国で最も人気のある政治家でもあります。
公正発展党(AKP)は3回の選挙に勝利し、2011年の選挙では、7600万の国民の約半数の支持を得ました。この國の経済成長を牽引してきたのはエルドアン率いるAKPなのです。

・・・「ときどきダイアリー」に反エルドアンのトルコ女性友人のアピールを載せました。あわせてごらんください。


警察がタクシム広場を封鎖、首相はAKPの集会で熱弁を振るった

前日の警察の介入でタクシム広場にはデモ隊はいなくなりましたが、周辺では衝突がつづいています。
エルドアン首相はタクシム広場から10キロの公園で行なわれた公正発展党(AKP)の集会で熱弁を振るいました。

 Hurriyet

タクシムから遠くないカズルチェシュメで行なわれたAKPの集会には何百何千の支持者が集まり、来年3月に行なわれる地方選挙のキャンペーンの第一歩となりました。
党首でもあるエルドアン首相は、アンカラの集会「国民の意志尊重」の集いで、これは決してゲジ抗議に対抗するものではないと言いました。

「トルコでなにが起こっているか知りたい人は、イスタンブールのカズルチェシュメを見るがよい」とエルドアン首相は支持者たちに言いました。

「ここにいる何百何千の人々は火をつけたり破壊したりしません。わが国民に火炎瓶を投げたりしません。
私たちはすべて民主主義と法律の範囲内で行動しています。決して法の限界を超えません」

首相は国際的メディアを非難した
エルドアン首相はまた国際メディアを酷評しました。
「トルコの写真が撮りたいメディアは、ここで撮ればよい。CNNも、ロイターも、BBCも、この事実を隠蔽し、虚偽を報じたいなら報じればよい」

「トルコは国際メディアに操作されるような国ではない。彼らは恥じるところもなく、“アラブの春”の次は“トルコの春”だなどと言う。
“トルコの春”なら2002年11月3日に起こっている。そんなことも知らないで、なにを言うか」と首相はつづけました。

「いま、ゲジ公園はきれいになって、人々に返されました。市は公園を新しい花々で一新します。真の環境保護者たちがいま働いています。真の環境保護者? それはAKP政府です」

「私はもう1度、警告します。わが国民は常識を持って欲しい。ワナにははまらないでください」


テントを張りたかったら高原でどうぞ
「私を独裁者という人たちがいる。どこの独裁者がゲジ公園の占拠者たちをご招待するだろうか。私はその名にふさわしくない。
だが、ヨーロッパの人々は、公園の占拠は自由の問題だと言う。自由はつねに法の範囲内にあるべきです。彼らはゲジ公園にテントを張りたいと言う。テントを張りたい人は、高原に行ってください」

「私は初めからこの問題に耳を傾けてきました。ひとつひとつ話を聴きました。この国の首相は国民の話を聴きます」

来週土曜はエルズルムで、日曜はサムスンで、AKPの大きなデモが行なわれると首相は言いました。その後も集会は各地でつづけられるそうです。
今度のAKPの集会には、東部東南部から1000人の機動隊が集められました。

6月15日の衝突は朝までつづき、タクシム・エリアに入ろうとする人々には催涙ガスが使われました。
ゲジ公園撤退後、イスタンブール市内の数ヵ所に集まった人々がタクシムへ行進を始めました。ボスフォラス大橋を歩いて渡ろうとする人々は、幹線道路で警察に阻止されました。

16日、ガジ公園抗議を支援していた医師たちとサッカーチーム「ベシクタシュ」のサポーターが警察に逮捕されました。

・・・♪どこまでつづくぬかるみぞ~・・・そんな歌知らない? おじいさんにきいてください。


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