「水子供養として祭られている天峰山の地蔵群に冬が来るころ紫の薄衣を身にまとい、雪が降ると突然、雪女に変身してしまうことを発見した」
高橋喜平著の「俳句の雪女」のあとがきに記されている。
喜平が雪女に興味を持ち、雪の山野に雪女を探し求めて出歩き10年(1996)。
1910年誕生、享年2006年95歳 雪崩研究家 エッセイストその他の肩書は諸々。
そのことは私にとって興味の外のことであり著書の「俳句と雪女」に大きな関心を持った。
「俳句と雪女」の写真も彼の作品であるが、地蔵の姿が雪女と見まがうようで衝撃を受けた。
女流俳人に作句を以来、それらの観賞を主としている著書で、喜平自身は俳人ではないと言っている。
○ シャンソンに溜息もらす雪女 宮崎とき女
(シャンソンに感動したのは作者である。新しい雪女)
○ 雪の夜や花火のごとき雪女 池村 山女
(雪女を花火に見立てたところが分裂病的な発想)
○ 雪女旅人雪に埋もれけり 正岡 子規
○ 瀬に下りて目玉を洗う雪女郎 秋元不死男
○ 笹餅やいとけなかりし雪女郎 森 澄雄
私の稚拙な文をもって表せないが非常に面白く惹かれた。
(俳句の雪女参考)