たぶん……だけど、
昔も今も本当はそんなに変わらないと思う。
幼い子どもへの虐待。
今ほどニュースが飛び交ってたわけじゃないから、
片隅に埋もれていただけで……。
赤ちゃんは基本「泣く」ということを
ほとんどの大人は知っているし、
子どもだって知っている。
でも、赤ちゃんが泣くと「うるさい」って思われる。
お腹がすいたり、不快だったり、不安だったり……
言葉では言い表せないから泣いているだけなのに、
よく「うるさい」の一言で片づけられる。
公共の場では、傍にいる親に「なんとかしろ」の目配せがあり、
赤ちゃんは傍にいる親と共に迷惑な存在になり果てる。
親は赤ちゃんと身を縮めていなければならない。
それはあまりにも周囲が冷たすぎる。
逆に、迷惑な場合もある。
傍にいる親が泣いている赤ちゃんをみることもせず、
スマホばかりみていると、
「そっちじゃなくて赤ちゃんをみなさい」って言いたくなる。
……言わないけど。
それって、ただの放置。
聞こえているはずなのに意に介さず。
家でもそれをやっているカンジ？
泣いて訴えている赤ちゃんの声が届いていない。
で、イライラしたときに「うるさい」って叩いたりするタイプの親かも。
赤ちゃんは泣くのが仕事だとよくいわれるように、
赤ちゃんの泣き声は大人なら寛容に受け止めなきゃ……。
とはいえ、子育て中の親は２４時間、３６５日ずっと一緒で、
可愛いだけじゃ済まされない。
わけも分からず、何をしても泣き止まないときなんかは、
疲れていたりすると悪魔に見えたりもする。
でも、赤ちゃんは必死で泣いて訴えている。
我儘を言っているわけじゃないのに、
子どものまま親になった人は、泣き止まないからといって、
床に叩きつけてしまったり、虐待したり……。
赤ちゃんがひとりで何でもできるなら、
ましてや喋れるなら泣く必要なんかない。
できないから泣いているワケで。
泣くのは「助けて、手を貸して」と言っていると同じなのに、
「泣くな！」と言われて叩かれたり、殴られたり、上から落とされたり……
言語道断だ。
自分が「助けて」って必死で訴えている相手から、
逆に蹴られたり殴られたりしたらどう感じる？
赤ちゃんの泣き声はただうるさいだけじゃないってこと、
社会全体で、認識し直すべきと思った今日この頃。
その赤ちゃんの人生は今始まったばかりだし、
これからの社会にも必要なのに。
社会全体で暖かく見守っていくのが大人の役目だと思う。
赤ちゃんや幼児、非力な人たちが雑に扱われると、
とても悲しい。
この先年をとっていくと、どんどん弱い立場になっていく一方で、
今のギスギスした世の中を考えるとゾッとする……んだよね。
