復旧、復興の議論と思考にあたって考えたいこと

とても暑いです。

昨日、山形市に行きました。その時に沿道に凄い警察官
数が立っていて、何があるのかと思うほどの数で、沿道
の商店で聞いたところ、皇太子が天童市ホテルに宿泊で
その警戒にあたっているとの事でした。自動車が通ると
きは信号も青にして通るようです。
こんなに山形県に警官がいるんだと感心しました。でも
すぐ横の県では被災者が避難所で何万人も雑魚寝、仮設
住宅に入っているときにこの騒ぎはなに？本当に違和感
がありました。ところどころに「日の丸」もありました。

震災復旧、復興の計画議論が盛んになっていきました。
とてもよいことと思います。時間的な制約がある中での
議論であり、せかされている部分もあります。
被災者、被災自治体が主体者としてしっかり、議論をす
る事は２０２１年（１０年後）頃に総括する際に「あの
議論」はとても良かったと振り返ることが出来ることと
思います。是非、そうあってほしいと思います。

前に書きました。震災にあたって日本社会の矛盾、問題
が一気に表面化してきていると指摘されています。
・「規制緩和」による弱肉強食社会の悪弊、
・自治体の合併で自治体機能の著しい後退（被災地で危
　機管理が著しく遅れた大きな要因ー自衛隊に代行して
　もらったなど）
・少子高齢化社会に対する無策
　被災地の高齢化率は同県の他地域と比べてもきわめて
　高い高齢化率です。
　そのことが、震災を契機に過疎化、地域崩壊への加速
　させています。
・自給率の低下への無策
　主食の作付け制限（世界ではありえない）、後継者の
　異常な減少への無策。
・中小企業の疲弊
　大手企業のみに有利な制度を優先させ、日本経済を支
　えた下請けに衰退、企業いじめの野放し。
あらゆることを「あいまい」にして、過去の反省、未来
の予測にたった方向の議論と思考、決定を行わずにきた
付けがここに来て一気に自分たち国民を苦しめています。
赤字国債残高が１０００兆円になろうとしている財政問
題はその最たるものです。
消費税増税、出来たばかりの子供手当ての改悪、年金制
度の一方的改訂、後退、－－過去の政権の無分別、思慮
のなさが現在の国民を襲っているのだと思います。
刹那的な議論、政治、政策は今後の日本社会を規定する
のだと思います。混乱を先延ばしないことが必要と思い
ます。