faceboookの投稿で、いろいろな人たちが、桜満開の写真や、昨日の夕焼けの写真をアップしていた。
綺麗だった。
ボクの家の窓からは、西の空が広がっていて、富士山も見える。
霞んだ富士は、赤く染まって幻想的だった。
岩瀬成子さんの『金色の象』と言う物語がある。
この人の書く物語は、(たぶん)児童文学なんだろうかえれど、子どもを主人公にした大人向けの物語のような気がして仕方がない。
ボクが子どもだったら、このお話のスバラシさを感じられなかったのではないだろうか。
いや、わからなくても、この文章が伝える美しさは心の奥に染み入っていくのかもしれない。
物語全体には、「金色の象」は全くと言っていいほど関係はない。
「金色の象」は、主人公の花ちゃんが入院しているおばあちゃんのお見舞いをした後に、初めて病院の屋上に行ったときに見た山のこと。
できれば、その部分を全文紹介したいくらいだけど、ボクは3回も繰り返し読んでしまった。
ほんの一部だけ、興味のある方は読んでみて。
””””””
夕焼けは、空の半分まで広がっていた。むこうの、太陽が沈みかけている山は学校の窓からいつも見ている山だった。授業中に遠くの山に目をやると、かならず象がうずくまっているように見える、あの山だった。友だちに「あの山、象が寝そべっているみたい。」と言うと、友だちは、「そうかなあ。象って寝そべったりするかなあ。」と首をかしげただけだった。その山がいま、黄金色に輝いていた。
花は手すりにもたれて「きれいだなあ。」と言ってみた。
空には茜色の雲がちぎれたように飛び、それぞれ金色に光っていた。目の中にもきらきらがあり、それが重なって、空はぎらぎらと輝いて見えた。家々の屋根も光っていた。
(中略)
きゅうに体から重さがなくなっていくような気がした。ふわっと浮いて、ふわふわ空のほうへ浮き上がっていきそうな感じだった。
花は手すりをぎゅっとにぎりしめ、あわてて下をむいた。
”””””””
ボクは、この部分を読んだ時に、自分の中の記憶が呼び起されるような気がした。
それが何なのか、一生延命に思い出そうとしているのだけれど、手がかりがつかめない。
心の奥底が、きゅんとなるような思い出なのだけれども、だからきっと何度も読み返したくなったのかもしれない。
夕焼けは、美しいけれども、あっという間にやってくる闇を予感させる恐れも兼ね備えている。
桜と、富士と、夕焼け。
この季節、大自然がたくさんのギフトを与えてくれているような気がする。
綺麗だった。
ボクの家の窓からは、西の空が広がっていて、富士山も見える。
霞んだ富士は、赤く染まって幻想的だった。
岩瀬成子さんの『金色の象』と言う物語がある。
この人の書く物語は、(たぶん)児童文学なんだろうかえれど、子どもを主人公にした大人向けの物語のような気がして仕方がない。
ボクが子どもだったら、このお話のスバラシさを感じられなかったのではないだろうか。
いや、わからなくても、この文章が伝える美しさは心の奥に染み入っていくのかもしれない。
物語全体には、「金色の象」は全くと言っていいほど関係はない。
「金色の象」は、主人公の花ちゃんが入院しているおばあちゃんのお見舞いをした後に、初めて病院の屋上に行ったときに見た山のこと。
できれば、その部分を全文紹介したいくらいだけど、ボクは3回も繰り返し読んでしまった。
ほんの一部だけ、興味のある方は読んでみて。
””””””
夕焼けは、空の半分まで広がっていた。むこうの、太陽が沈みかけている山は学校の窓からいつも見ている山だった。授業中に遠くの山に目をやると、かならず象がうずくまっているように見える、あの山だった。友だちに「あの山、象が寝そべっているみたい。」と言うと、友だちは、「そうかなあ。象って寝そべったりするかなあ。」と首をかしげただけだった。その山がいま、黄金色に輝いていた。
花は手すりにもたれて「きれいだなあ。」と言ってみた。
空には茜色の雲がちぎれたように飛び、それぞれ金色に光っていた。目の中にもきらきらがあり、それが重なって、空はぎらぎらと輝いて見えた。家々の屋根も光っていた。
(中略)
きゅうに体から重さがなくなっていくような気がした。ふわっと浮いて、ふわふわ空のほうへ浮き上がっていきそうな感じだった。
花は手すりをぎゅっとにぎりしめ、あわてて下をむいた。
”””””””
ボクは、この部分を読んだ時に、自分の中の記憶が呼び起されるような気がした。
それが何なのか、一生延命に思い出そうとしているのだけれど、手がかりがつかめない。
心の奥底が、きゅんとなるような思い出なのだけれども、だからきっと何度も読み返したくなったのかもしれない。
夕焼けは、美しいけれども、あっという間にやってくる闇を予感させる恐れも兼ね備えている。
桜と、富士と、夕焼け。
この季節、大自然がたくさんのギフトを与えてくれているような気がする。
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