自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

『きみなんか だいきらいさ』 

2013-01-10 07:44:38 | 絵本
「大人は子供から何を学べるか?」と、昨日のブログに書いて思い出したお話があります。


子どもは、感情をコントロールできません。


する必要がないのです。


ダーウィンやキューブラー・ロスは、感情について「神が人間に与えたもの」という言い方をしています。


だから、コントロールなどそもそもできないわけで、子どもたちは感じたものをそのままストレートに表現するわけです。


すると、全身で表現される感情は、「30秒で燃え尽きる」と言うのです。


確かに「鳴いたカラスはもう笑う」し、さんざん泣いた後には気持ちよさそうに眠ってしまいます。


大人はどうでしょうか?


十分に感情を表現しないので、身体の中にどんどん蓄積されていきます。


何かきっかけがあれば、いつでも過去の感情を取り出して、まるで牛の反芻のように「思い出し怒り」も「思い出し悲しみ」もできてしまいます。


「今ここ」ですべてを完了して、スッキリとしたいのですが、これはやはり「子どもチカラ」が必要なようです。


『きみなんか だいきらいさ』ジャニス・メイ・ユードリー


「ジェームス」と「ボク」のお話。


二人は大の仲良し。


いつも一緒に遊んだし、「たんじょうびのパーティによんでやった」し、「クルクルクッキーも わけてやった」。





「みずぼうそうにも いっしょに かかったんだ」と言うほどに大の仲良し。


「でも きょうはちがう ジェームスなんか だいきらいさ」





ジェームスがいつもいばりたがって、クレヨンも貸してくれないし、シャベルも取られてしまう。


砂までかけられて「ボク」は、もう友達にはなってやらないと思うのです。


そこでジェームスの家まで行って、ボクは「きみとはぜっこうだ」とと言うと、「いいとも!」と言って二人は別れます。





でもすぐその後に、ボクは「ねぇ、ジェームス」と呼びかけます。


「なんだい?」


「ローラー・スケートやらない?」





「オッケー!クルクルクッキー はんぶん あげる。」


「ありがとう ジェームス!」






ボクは、このお話しが大好きです。


子どものチカラから、大人はたくさん学ぶことができるのです。


こだわりやプライドを捨てて、真実を生きることができる。


信頼ってこういう事なんですよね。






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