自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

八重はまだか!

2014-04-10 06:38:34 | ひとり言
クエストオフィス前の、目黒川沿いの桜も、そろそろ葉桜になりました。


あっという間に咲き誇り、あっという間に消えていく。


自然の摂理とは言え、不思議な気持ちになります。


昨日川沿いを歩いていて、大発見がありました。


五反田方面からの一方通行にも桜並木はあるのですが、こちらは遊歩道になっていないせいか、花見の人通りはほとんどありません。


ソメイヨシノが終わった今、八重桜が満開になってきました。


ボクは、よく見かけるソメイヨシノと、八重桜が並んでいるだけなんだ と思っていたら、実はそうではなかった。


よくよく見てみると、ときおり埃のかぶったプレートがかけてあり、桜の種類の名前が書いてある。



「シロタエザクラ」荒川の土手沿いにあるサクラで、白い八重桜。


「関山」セキヤマとか、カンザンと呼ばれているらしい。これも八重桜の種類。


他にもあったようだけれども、プレートが読み取れずに断念。


何十年も過ごしてきた街なのに、全く気付かずにいた。


ここは、あまり知られていない、桜の並木道だった。


八重桜と言えば、濃いピンク色の厚みのある花。



この花が咲く頃になると、ボクの耳に聞こえてくる声がある。


「八重は? 八重はまだか?」


昨年の大河ドラマのことではありません。


しわがれた、父の声。



青山墓地の交差点に咲く、八重桜。


ぼってりとした重量感は、たった一本なのに、存在感があります。


少し遅れて咲くその桜を、父親が特別な想いを持っていたのかどうかはわからないのだけれど、その声が必ず聞こえてきます。


「八重はどうした?」


車に乗ってどこかに出かけるときは、わざわざそこを通り抜けていく事も多かった。


「おやっさん、今年も見事に八重は咲きました。」


どこかで、花見を楽しんでいるだろうか。






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