忘己利他

書道をやっています。大切な仲間に恵まれ、ふれあい、共に楽しむために・・・

ご冥福を祈って・・・

2015-11-21 20:11:18 | 書道
美術評論家・書道ジャーナル主幹の小野寺啓治先生の訃報は、
書道界に大きなショックを与えたことでしょう。

私は11月2日の亡くなられた当日、
現日会の事務所で仕事をしていた時に
訃報に接しました。

これまで書道界に大きな足跡を残され、
その功績は輝かしいものです。

まだまだお元気で
私たちの道しるべになっていただきたかったのに、
とても残念でたまりません。

書展にお越しくださっては、
私の顔を見るなり、
「元気か?」と声をかけて下さいました。

私の作品については、
手厳しいご批評をいつもくださったのですが、
時には褒めてくださることも
ありました。


毎年発行される「書作品年鑑」では、
多くの書家の作品を、美の追求という観点から
鋭く批評されていました。

若輩の私も、大きく取り上げていただき、
その批評は、私の指針となるものでした。
小野寺先生が、私について書いてくださった文に
以下のようなものがあります。

「書で何を語り表すかということに、
新しい世代の一つの葛藤を示している。
その方向は書の古典の特色を現代的に消化して
書法の美を継続することから脱皮し、
いま生きる人間の情熱を
自らが確立した線と運動を通し
新たな造形で展開する。…」

↓ これは今年6月に発行された「書作品年鑑」で



↓ そのP198とP199に私の記事を載せていただいています。




本日「季刊 書道ジャーナル 123号」
書道ジャーナルの最終号が届きました。
先生がお亡くなりになったことで、この雑誌も廃刊となるようです。



その最終号の第55回現日書展掲載のトップページに、
私の作品を、「いちおし」作品として
取り上げてくださっていたのです。


左上が私の作品


小野寺先生に最後の贈りものをいただき、
本日は、先生のご冥福を祈りつつ、
書道ジャーナル最終号を拝見いたしました。

先生からいただいた励ましを胸に、
これからも頑張っていかなければと
思います。

合掌