忘己利他

書道をやっています。大切な仲間に恵まれ、ふれあい、共に楽しむために・・・

蘭亭叙 原寸臨書

2014-06-17 11:57:19 | 教室
6月もはや半ば。

麗川会の教室では、
8月の現日書展に向けて、
作品制作が佳境に入っています。

今回十数名の方が出品されるのですが、
皆さんそれぞれに懸命に書き込まれ、
努力作が出来上がっています。

書展に出品するのに、
その作品に対して、
どれだけ向き合い、
どれだけ努力したかが、
大切ですね。

仕上がった方も何人かいるのですが、
もう少し書かれる方は、
まだ、時間はあります。
ご健闘を祈ります。


さて、現日書展の作品制作と並行して、
教室の皆さんには、
蘭亭叙の2行の原寸臨書に取り組んでいただきました。





ご存知、書聖と言われた「王羲之」
その数多くの作品のうち、
「蘭亭叙」は最も有名です。

本人が書いた実際のものは、失くなっているけれど、
それに続く人々が臨模したものが現存しています。




              杉田教室のIさんの作品です。
              とても柔らかいタッチで行書の味を押し出し、気脈の通りがよいと思います。





          
              上大岡教室のYさんの作品です。
              メリハリが効果的で、熟練の筆致です。


蘭亭叙は、5月の課題でしたが、
6月は、高野切第一種に挑戦しています。

来月ご紹介したいと思います。










もうひとつの積み重ね

2014-06-12 22:40:05 | 言葉
梅雨の鬱陶しい日々。
今日はとくに暑苦しい。


毎日、時間はあっという間に通り過ぎ、
徒労の連続


「努力は裏切らない」と言われるが、
裏切られることは、しょっちゅうで…



でも、
不器用なりに、
精一杯。


            


こつこつと一歩一歩
積み重ねます。



作品は、観る人によって、感じ方が違う。

「すごくよい」と言ってくれる人もあれば、
「これはまずい」という人もいる。


「まずい」という人には、
どうしたら良くなるのかを
聞きましよう。

「よい」と言う人には、
どこがよいのかを聞きましよう。

人の意見に耳を傾け、
もう一つ上へ積み重ねができるでしょう














鬱屈

2014-06-05 16:22:25 | 書道
今日、萱原書房さんから、書道美術新聞の6月1日号が届いた。

一面には、「書道教員採用に明るさ」と大きな見出し

今年は21府県で、書道の公立教員採用試験が実施されるそうだ。

ここ何年も、書道の教員の採用枠は、非常に少なかった。

嬉しい傾向だが、採用があったとしても、少数の狭き門。

ちゃんと指導できる教員が学校にはいない。

高校での芸術は、音楽と美術のみで、書道を選択できる学校が少ない。

だから、若い人の書道人口が少なくなっている。

このままでは「書道は滅びる」

現時点では大げさかもしれないが、

現在の書道界は、高齢者ばかり、

還暦近い私が若手

次世代はどうなってしまうのか



昨年の日展問題で、書道はイメージダウン。

ネットでは、漫画のような書を当たり前のようにアップする人が増え

高校生は、音楽に乗って、大きな作品を書くパフォーマンスが流行。

決して悪いことではないけれど、

若いからこそ、書の基本をじっくり学ぶ姿勢がほしい






こつこつと臨書によって自らの資質伸ばしている人、

抜群のセンスと技術で感動を呼ぶ作品の書ける人、

書を愛し、独自の芸術論で周りを牽引する人、

書道界の将来を考えると、

そんな人材が欲しいのです。


半世紀前に現在ある主な書道団体は、

気骨のある書家により創設された。

今は、その団体が次世代に引き継がれている。

坂本龍馬のような気質で名高い、

土佐出身のイゴッソウ 南不乗先生により

創設された「現日会」もその一つ。

       

              南 不乗書   「蔓」

南先生の言葉。

「作品は自己の分身であり、自己は独自の思想、精神を持った人間であるという自覚と認識がなくては、
いかに一生を費やして、小枝を弄したとしても、そこから芸術などが絶対に生まれる訳はない。
師を敬慕するということと、師の作品を模するということは、全く別のことでなくてはならぬと考える。」



今やるべきことは、

独自の思想・精神をもって、

書作に打ち込むこと。

その書作を、次世代に見てもらうことだろう 




























書TENブログ リニューアル

2014-06-02 23:44:30 | 書道
書TENのブログがリニューアルしました。

一年に一回の書展ですが、
広く皆様にグループ 「書TEN」を知っていただくために
メンバーと協力して
更新に努めたいと思います。

     
       表紙のページ  代表 木原光威氏の作品です。


お時間がありましたら、ご覧いただけますよう、お願いいたします。

ご覧になる方はこちらから↓

        書TENブログ




七つ星―石渡鵞遊さんの個展

2014-06-01 22:32:14 | 書展
暑い一日。
バス停で木陰を探し、ひと時日差しの強さから逃れることができ、
ホッとする思いでした。

この時期から、こんなに暑かったら、7月8月はどうなってしまうことやら・・・
覚悟が必要です。

本日は、友人の石渡鵞遊さんの個展にお邪魔してきました。

東京杉並区のモダンな古民家を会場とされました。
1974年に建設された建物です。

玄関の壁は、葉模様の装飾がされ、
入口には家紋の七つ星が。

    

そこから、今回の作品テーマを「七つ星」にされたそうです。

照明で演出された星や宇宙をイメージされた作品や、

    

    


ろうけつで白抜きをして、色で遊んだ作品、

    


ピアノの上には、星という文字が、針金(?)で・・・

    

とても温かで、微笑ましく、居心地のよい空間を作っておられました。

    

なんと、その会場の建物は現在も居住されておられるとのことで、
そこにお住まいの方が、隅のダイニングテーブルにいらっしゃり、
温かく見守ってくださっていました。

ご高齢の方、若い方と皆さんが見て下さり、
大盛況。

個展の成功をお祝い申し上げます。