忘己利他

書道をやっています。大切な仲間に恵まれ、ふれあい、共に楽しむために・・・

飛行機はやっぱり怖い

2015-11-10 18:08:44 | 書展
ここ数日、雨模様の分厚い雲が垂れ込めています。

その分厚い雲を、飛行機に乗って、尚更実感しました。

雲の中は、真っ白で何も見えなくて、
飛行機はガタガタと揺れました
長い時間ジェットコースターに乗っているような。
ここ何十年もジェットコースターには、乗っていないけれど、
多分そうです。

飛行機なんか、絶対に乗るものか
と、思っていたのに、やっぱり乗ってしまいました。
乗るたびに、やめておけばよかったと、
後悔しきりなのです

私の飛行機嫌いは、
乗るたびにエスカレートしていきます。



今回、高知へ行ったのは、
「谷合双辰 書展 心の形―今―」を
拝見するためにです。






現日会常任理事として、
書TENのメンバーとして、
谷合先生とは親しくお付き合いさせていただいてるので、
怖い飛行機も「なんのその」、
と、思ってはみたものの



書展は、谷合先生の自作の詩をメインに、
多種多様な作品の数々。


 自詠「秋の蝶 よりそふ二人 ふかし愛」


作品の根底には、谷合先生の優しさが溢れ、
反面強い意志も感じられました


自詠 「あなたがいる わたしがいる あなたのひろいこころにつつまれ 私はいる・・・・」




帰りは、ANAの機体デザイン賞に選ばれた、
世界の子供がペイントされている飛行機に乗ったのですが、


機内に入ってしまえば、そんなことは関係なく、
高知を飛び立ちました。



やっぱり帰りも揺れる。
行きより、もっと揺れた

着陸の時は、足を必死に踏ん張ってブレーキかけていたけど、
なんの意味もないと、自分で自分を笑ってしまった


昨日羽田に着いて、一日以上経つというのに、
まだ、空の上を飛んでいるような、
地に足がつかない私です。



秋晴れの一日

2015-11-06 16:55:15 | 書展
清々しい秋晴れの一日。

本日は、東京へ出かける用事があったので、
上野・銀座の書展めぐりを兼ねて出かけてきました。

先日ご案内した、「第5回 月歩展」
上野の森美術館の前は休館の表示。

あれ????一瞬、絶望感。
しかし、休館と思ったら、横のギャラリーの入口は開いていて、
書展が開催されていました。

よかったぁ~



若い男性3人のグループ展です。
うち2名は、篆刻を得意とされているようで、
中央のテーブルには、篆刻作品がたくさん並べられ、
壁面には篆刻作品のほか、篆書、隷書、楷書、そして絵も・・・
軸の表具も自分でされたり、印の台座も手作りとか・・・

昔の中国の文人は、絵を書き、書も書き、印も彫り、そして表具まで自分でしたのです。
そんな人達を見習いたいと・・・と出品者のMさんは解説されていました。
若い方なのに凄いです。



一方私の知人のIさんは、行書と北魏風の漢字仮名混じり書の大作をメインに、
小品の漢字かなまじり書を数多く出品されていました。

彼の作品は、自作の俳句や詩や言葉をモチーフとし、
それが今の彼を映し出していて、とてもロマンチックなのです。

いろいろな制約を跳ね除けて、
気取りなく、力みなく、自然体で、
自分の作品と向き合っている直向きな彼の情熱が伺えます。


会期中につき遠慮気味に、
私が一番お気に入りの2点をご紹介。


御両親への愛情が一杯つまった作品だとお見受けしました



たくさんの小品の中の1点です。
いろいろな活動の中で、その場その場で感じたことをそのまま作品にされているようです。
「ボクは ボクは」 男のロマンを感じます

現在の書道界、彼らは逸材です。
私たち高齢世代(←まだ高齢とは認めたくはないけれど・・・)は、
彼らの応援団にならなければと思います。
それが今後の書道界を盛り上げることになると思うのです。
8日まで開催されています。
是非お立ち寄りください。



上野へ行ったので、東京都美術館で開催中の奎星展へ。
久しぶりに伺いました。

出品点数の多い公募展。

知っている方の作品を探すだけでも大変で・・・



奎星展と言えば、稲村雲洞先生「目耕」




そして、書TENのメンバーである、桃太郎さん「風に立つ」




今回受賞をされた常重先生は、とても素敵なおじさまで、今年お知り合いになりました。


お断りなく掲載させていただいています。
支障がございましたら、御一報いただけますよう、お願いいたします。


その後、銀座へ回って、
銀座画廊の内藤望山先生の個展と
セントラル美術館の創玄展へ。
やはり中野北溟先生と石飛博光先生の作品は、熟達の作、ダントツでした










ピカソの言葉

2015-11-04 23:11:33 | 言葉
ピカソの言葉「いかなる創造的活動も最初は破壊的活動である」

これまでのものを破壊して、それから創造がはじまる。

これまでの因習や価値観や概念を全て破壊することに
出発点がある。

観る人に感動を与えるなどというのは、
おこがましい。

創る側の心の奥底を、観る人に訴えたいという欲求。

観て欲しい。感じて欲しい。
理解してほしい。

そんな「叫び」が、創造へ繋がる。


「叫」






破壊・・・大きな課題だ。





霜月の書展は

2015-11-01 22:46:07 | 書展
11月の声を聞き、
寒さが一挙に押し寄せてきた感じ。
明日は、もっと寒くなるという予報です。

昨晩は、厚めの布団を出して、
寒さ対策をしました。

もっと寒くなると、
毛布にボアシーツ、そして湯たんぽと
段階を踏んでいきます。
私の冷え性は、年ごとにひどくなります。



「芸術の秋」
ゆったりと美術館やギャラリーを巡り歩きたいのですが、
なかなかゆっくりとはしていられません。

でも、今回是非伺いたい、伺う予定の書展をご紹介します。



大東文化大学の書道科1期生の3人のグループ展です。
若い友人のKさんが出品されています。
関東近辺の方は、是非お出かけください。

11月2日(月)~8日(日)10:00~17:00(最終日は14:00まで)
上野の森美術館ギャラリーにて







岩手県にお住まいの沢村澄子さんが東京で個展をされます。
以前何回か個展にお邪魔し、お話させていただいたことがあるのですが、
しばらくご無沙汰でした。
岩手の方だと思ったら、大阪のご出身で話される言葉は関西弁、
そして、新潟大学で書を学ばれたとのこと。

岩手では、各所でワークショップをされたり、幅広くご活躍です。
澄子さんの「いろはうた」は、とても心に沁みる作品です。

今回は、友人のIさんからお誘いいただいたので、是非伺いたいと思うのですが、
果たして時間が許すでしようか???

法性寺の襖。
ギャラリー アビアント2会場での開催のようです。




すごく遠いのですが、高知の谷合双辰先生が
初めての個展を開催されます。

私は大嫌いな飛行機に乗って、今週末に高知へ。
今から飛行機が怖くて、ドキドキしています。
どうか揺れずに






高知にお住まいの方は、是非是非お出かけください。





麗川会 顔真卿を書く

2015-11-01 00:05:51 | 教室
11月に入りました。
日毎に肌寒くなってきました。


先月第5回麗川会展が終了し、
ほっと一段落と思いきや、
10月の課題とした、「鉛筆で般若心経」が
かなり集中を要し、いつも賑やかな教室がし~んと静まり返り、
皆さんせっせと書かれていました。

本日は8月・9月の課題であった
「顔真卿」の作品のご紹介です。

顔真卿(709~785)は、唐代中期の政治家、書家です。
顔真卿の楷書は、
唐の三大書家である欧陽詢・虞世南・ちょ遂良によって築かれた楷書の典型の上に立脚しつつ、
顔法とよばれる独自の書風で、
剛気と重厚さにあふれ、向勢が強く、
蚕頭燕尾(さんとうえんび)(起筆が蚕の頭、右払いが燕の尾のような形をしている)の特徴を加味し、
多くの碑文があります。

一方、顔真卿の行草書の代表作は、
顔真卿三稿と呼ばれ、
「祭姪文稿」「祭伯父文稿」「争坐位文稿」の名品があります。

「祭姪文稿」は、唐の乾元元年(758年)に書かれ、
安禄山の乱で賊軍に惨殺された甥の顔季明に捧げた弔辞の草稿です。
顔真卿50歳の時の書で、顔真卿の悲憤の念がほとばしるような書と言われています。

その一部分
「毎慰人心」(つねに人の心を慰める)


Kさんの作品です。
ボリュームのある顔法の特徴をよく捉え、
にじみのある半紙を敢えて用い、
線質の訓練の成果が表れていると思います。



Hさんの作品です。
半紙で書いた後、発展型として、八つ切りへと展開しました。
紙が大きいこともあり、のびのびと大らかな魅力ある作品となっています。


「争坐位文稿」は、広徳二年(764年)に
顔真卿が尚書右僕射の郭英乂(かくえいがい)に与えた手紙の草稿です。

内容は英乂が百官集会(諸官の集会)の折、座位を乱したことに対して、
朝廷の権威をそこなったとして抗議したものだそうです。


その一部分「百寮之師長」多くの役人の上に立つ人という意。


Mさんの作品です。
努力の成果です。
半紙から半切への展開を心がけられ、
麗川会展でも立派な作品を発表されました。
筆の動きがなめらかで、細部まで手本をよく観ています。



Tさんの作品です。
熟練の腕前。品位あり、格調が高い作品です。
紙面のバランスが、抜群に良いです。


教室では、楷書が得意な人、行書が好きな人、仮名が合っている人、
創作が得意な人、
様々です。

でも、それぞれがいろいろなものにチャレンジして、
書の幅を広げる成果が期待でき、
自分にあったものを見つける機会にもなると思います。




11月のお稽古予定

上大岡教室 午前10:00より    11/14(土) 11/21(土) 11/29(日)
阪東橋教室 午後2:00より     11/5(木) 11/19(木)
杉田教室  午後3時より     11/14(土) 11/21(土) 11/29(日)

12月のお稽古予定

上大岡教室 午前10:00より    12/5(土) 12/12(土) 12/19(土)
阪東橋教室 午後2:00より     12/3(木) 12/17(木)
杉田教室  午後3時より     12/5(土) 12/19(土)


麗川会では、若干名会員を募集しています。
初心者大歓迎。
お気軽に見学にいらしてください