湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

湖北の虹

2011年12月20日 | 詩歌・歳時記

俳句の歳時記には 「虹」 は夏に分類されている。

陰暦と陽暦の違い、地方の南北の違い・・・・さまざまな矛盾をかかえた「歳時記」なのだが、

不思議なことに、ここ湖北では、虹は時雨時のものだ。 

                           

琵琶湖の北から南へ架かる、2連の虹の素晴らしさは、筆舌に尽くしがたいものだ。

あるいは、小谷山の麓から伊吹へ架かる、淡くはかなげな虹の愛しさ・・・・・

          大いなる湖水のうねり

     おのずから

     群れ浮く鴨は波にしたがふ

秋から冬への湖北地方への、つかのまの豪華な、そしてつつましやかな天地の

賜物といえようか。 湖北に暮らし、詩歌を生きがいとする者にとって、

何よりの宝物ではある。  

      晩秋の

      おどろき易き水鳥は

      湖に潜きてあきることなし

 

      初時雨

      湖北の空のなほ北に

      弧もたほやかに朝の虹たつ