東海道と北陸道が交わる、ここ湖北では、古より争いが絶えない。
今は、コンビニ合戦がはっしと急を告げている。
竜胆の庭いちめんの馳走かな
秋風や塵ひとつなき能舞台
国道21号線に、走ること10分の間にローソンの店舗が三つあった。当然のように真ん中の
店が閉店してしまった。理知的な、素敵なオーナーの奥様でしたが。
つぶれるのは、すべてローソンだ。素人眼で見ても立地条件を無視したような、急増マンション
でもあるまいに、そしてまた、つぶれた店の極近くに新しく店が開くのである。
セブン・イレブンでは、店と本部の間に、精密なネット・ワークが確立しているらしい。
売れた商品がたちまちイン・プットされ、翌日・・・・その商品を補充にくるとか。
ただ、この湖北でつぶれたセブンの店を一店だけ知っている。
十六夜の月を真中に別れけり
新涼の刀身さゆる彦根かな
その店のオーナーは、口やかましく、パートのおばちゃんやアンちゃんが長続きしない。
あまつさえ、ゴミ箱を外から店内に入れちゃって、ひそかな顰蹙をかっていたのだ。
いずれ・・・・と思っていたが、ある日「貸し店舗」の張り紙が・・・・・。
栄枯盛衰、いろいろありまする。立地条件もあるのだろうけれど、結局はオーナーの
経営哲学がものをいうのでしょう。 厳しい、厳しいコンビニ経営であることです。
この一句を採られた、ということは俳句の造詣の
深いお方と思われますね。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
好きです、この句。