湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

滋賀県知事・嘉田由紀子賛歌 ①

2012年04月23日 | 詩歌・歳時記

                     

あれは何時だったか、まだ元気な母と、毎週土曜日の午前中に、スーパーへ買い物に出かけた

折りのこと。 店の入り口にさしかかった時、私たち二人を目指して、中年の女性が走ってくる。

折りしも県議選の真っ最中であった。 なんと、知事の嘉田由紀子さんではないか。

「おっ、お母さん!! 知事さんだよ」 「えっ・・・ほんまかいナ」 

     海津大崎

駆け寄ってきた嘉田さんは、母の手をとり 「Nさんをよろしくお願いします」 と頭をさげられた。

「Nさんは、息子の同級生ですにゃわ」 と、私を見上げて母が言った。

すると今度は私の手をとり、「そうですか!! よろしくお願いしますね」 と、嘉田さん。

駐車場の片隅で、Nくん陣営が街宣の準備をしているところであった。

彼とは中学の3年間、同じクラスだった。

                      

なんともかわゆげな、嘉田おばちゃまの小さくて、やわらかくて、あったかい手であった。

そして今、福井県の大飯原発の再稼動に向けて、盲目的な見切り発車の姿勢の政府に、

大阪の橋本市長が、反対意見を立ち上げた。 滋賀県知事と京都府知事は、両県は

「原発の地元」のスローガンのもとに、同じく再稼動への注文をつけた訳けだが。

      

嘉田知事曰く 「大阪のあちらは劇薬ですけれど、滋賀は漢方薬です」

この機知にとんだその言葉通りに、知事就任以来、新幹線新駅の建設凍結、

大戸川ダムの中止と、「もったいない」をスローガンにして、

粘り強く、会話を重視しての自然保護主義での政策は、涙ぐましいものがある。

そして官僚主義の国との、一歩も退かない対決!!

                   

その嘉田さんが、今度 「知事は何ができるのか」 という新刊の著書を上梓された。

数ページ読み進むうちにも、埼玉県生まれの嘉田さんの、滋賀とびわ湖への

熱い想いの深さに胸うたれ、涙がにじんでくるのだった。

滋賀県にとって、琵琶湖にとって 「もったいない」ほどの女性であることだ。

 

腐りきったドジョウの眼をした総理大臣を戴いた、この国の不幸に比べて、

滋賀の隅々まで、民衆の聞き取り調査に這いずり回り、戦後からの政治の間違い、

物質主義から心を取り戻す政治をめざす、素晴らしい知事を得た滋賀県の幸せ。

黄緑をマイ・カラーと標榜する、嘉田由紀子知事にエールを送らずにはいられない。

                        


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