ロボット技術を応用して整体!篠崎技術士事務所の日記

身体の状態をコンピュータ解析し、骨盤矯正やギックリ腰などを科学的に分析する新しい整体院です。

変形性股関節症の左右ZMP(セロモーメントポイント)

2009-09-17 15:28:17 | 整体のできる技術士として
前回からの続き

「基本的に左右ZMP波形のスペクトルは基本周波数fHzに対し、3f、5f等奇数倍にピーク点があります。」

「この奇数倍の周波数が基本周波数より大きいのが女性や、股関節痛の特徴だったな。」

「そうです。そこでこの左右ZMPスペクトルに2f、4fなどの偶数倍の周波数が発生した場合、左右の動きが均等ではない・・・というところまでお話しました。」

「何か分かりやすい例はあるのか?」

「下の図を見てください。変形性股関節症の女性患者さんの足踏みZMPリサージュ図形です。」


図の上が右重心位置、左が前重心位置です。つまり患者さんは向かって左側に向いて足踏みをしています。

「この患者さん、変形性股関節症で左足に痛みを伴っています。そのため重心が右側に集中しています。左右の動きもアンバランスです。2f、4fの周波数領域も確認できました。」

「これらを数学モデルと比較して、今後偶数倍波が確認された患者さんの治療に応用するという事だな。」

「その通りです。目的はまさにそれです。それでは作成した数学モデルと、実際の左右ZMP波形を比べてみましょう。」



上が数学モデル、下が実際の左右ZMP波形

「出発点が多少狂っていて、見にくいですが、数学モデルとやや似ていて、左右のアンバランスも確認できます。」

「少しは診断の役に立ちそうか?」

「そうですね。今後はスペクトル解析した後、奇数倍波と偶数倍波を確認する必要があります。偶数倍波がある場合、左右のアンバランスを考慮して治療する必要があります。」