久しぶりにシネマ歌舞伎を観てきました
演目は 女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)
十代目松本幸四郎襲名披露公演で平成30年7月に大阪松竹座で上演された舞台を映画化
十代目松本幸四郎襲名披露公演で平成30年7月に大阪松竹座で上演された舞台を映画化
幸四郎自身も編集に関わっていて、本番の舞台映像だけでなく、舞台稽古や舞台上での撮影画像も採用されていて、本作の狂気な雰囲気がノワール映画のように映しだされていました
役者の表情がよりわかる映画効果もあったのでしょうが、与兵衛(幸四郎)の手の付けられない放蕩ぶりに、子供がそのまま大人になってしまったような振る舞い・表情で魅せてくれます。
お吉役の市川猿之助の堂に入ったおかみさんぶりに、誰もが信頼をよせてしまう風格がでていました。
お吉役の市川猿之助の堂に入ったおかみさんぶりに、誰もが信頼をよせてしまう風格がでていました。
一番の見所は与兵衛がお吉の斬りつけ、油まみれになる二人の揉み合いの場面
その直前の、金の無心にきた与兵衛を当初は軽くあしらっていたお吉が、与兵衛が狂気に走ってしまう空気の変化に気づいた瞬間の背筋を凍らせた表情には、こちらも震えあがってしまった。
幸四郎・猿之助という今が旬の二人ならではの舞台でした