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種差海岸を愛した画家 吉田初三郎

2009-04-15 | 青森文化芸術
地図を眺めるのが好きです。
ここに行ったらどんな風景が眺められるだろうとか、どんな風土なのだろうとか考えていると飽きません。
ナビの普及は便利ですが、地図を片手に遠くへ出かける楽しさが無くなる様で私の車には付けていません。

今の季節は花を探してあちこちに出かけますが、等高線や川の流れ方などから其処に自生する植物に見当をつけます。
国土地理院の縮尺二万図は花好きのための大切な情報源です。
実際には当たりもはずれもありますが、予想通りだった時の嬉しさは格別です。

地図好きの心を捉える鳥瞰図を描く画家が吉田初三郎です。
明治17年京都生まれですが、八戸の種差海岸を気に入って居を構えています。
JR八戸線種差海岸駅の程近くに今でも屋敷跡が残っています。


吉田初三郎-Wikipedia


吉田邸跡からの眺め

今は道路が通っていますが、当時は海まで続く芝生の斜面の上に建つ建物だったようです。
ハイカラな車の止まる吉田邸の写真が残っています。
目の前に広がる太平洋から登る朝日や月を眺めて暮らしていたのでしょう。

吉田初三郎は地図を書くために現地の調査を入念にしたそうです。
人の行かないような藪の中もどんどん入って行って案内人泣かせだったとか。
きっと種差海岸も探索していたことでしょう。
今では遊歩道ができて、何も知らなくても楽しめる場所になっています。