感動した名言 36
フロム『愛するということ』
愛は与えることから始まる
愛することの本質は自分から「与える」ことだ。
「自分の喜び、興味、理解、知識、ユーモア、悲しみなど、自分のなかに息づいているものすべてを与える」。
それは「自分のもてる力のもっとも高度な表現」であり「自分のもてる力と豊かさを実感する」行いだ。
与えることは「それゆえに喜びをおぼえる」楽しいことなのだ。
愛とは自然に発生する感情ではなく、その人の意思であり技術である。
愛とは、自分が「意識的に」相手を尊重し、その生命と成長を積極的に気にかけることであって、自分自身と相手が一体になることである。
相手を愛するためには、まず自分自身の人生を充実させ、成熟した人格と愛を生み出す能力を備えなければならない。
自分のことを愛せない人には、他の人も愛せないのである。
また、フロイトのように愛を性欲の一形態と見るのは不健全である。
HAUSER - Nocturne (Borodin)