100分de名著 『三酔人敬倫問答』 中江兆民
第3回 「現実主義」の可能性
最後に登場するのは、黙して耳を傾けていた南海先生。彼の答えは意外なものだった。
現実は複雑怪奇なもので洋学紳士のいうように理想状態へは一本調子で進まない、かといって豪傑君の主張も政治的手品にすぎないと、両者を批判する。
彼の主張は「帝国憲法下で与えられた恩賜的民権を活用して立憲制度を確立し、
平和外交、専守防衛を旨とした国民軍の創設する」という二人の意見の妥協案とも見えるものだった。
なぜこんな凡庸ともいえる結論が出されたのか。第三回は、南海先生が発した意外な結論を深掘りし、
理想を実現するために必要な、真の意味での「現実主義」とは何かを深く考えていく。ㅤㅤㅤㅤ
Barry: Give me a smile
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