先生からは、国の行う全国一律の学力テストの点数を上げるために、行われるテスト対策が果たして、子ども達の学力の向上につながっているのか疑問だと指摘があり、その対策のために、子ども達の負担もおろか、学校が疲弊しているとの報告がありました。テスト対策で時間を取られるより、子ども達がしっかり学べるような教育が必要だと話してくれました。
また、日本共産党の高瀬県議からは、小学校のテストは全国で一括して、ベネッセに委託しており、10年間で367億円もの委託料を払っているとのことで、一方、県内すべての、小中学校に出したアンケートの回答では、現場で教員が不足していて、その増員が強く求められている実態を報告してくれました。
保護者からの意見としては、長時間の部活動と、その後の塾、遅く帰って、朝早く学校に行く、超多忙な中で、落ち着いて課が得る時間もなく、子どもも親も、追い立てられている。そんな状況で、将来のよりよい日本を作っていける主権者になれるのかとの、意見が出されました。
会場からは、東区から市議選に立候補される藤元さんが保護者の立場で、学力テストで7か月前のテストの結果が今頃帰ってきて、果たして、どう対策をとっていいかわからないとの意見がありました。
私は、長時間の部活や、超多忙な学校生活で、根性はつくが、自由な時間が奪われることで、失うものがあるのではと思いました。思春期はただ根性だけを身につけるだけの時期ではないからです。
もしこれが、将来、長時間労働でも文句を言わず、ブラック企業でも耐え忍び、受けらの命令は絶対服従するための伏線であったら、もし仮に、こういうことを狙って、中学生を追い立てていたら恐ろしいなと思いました。
当然、財界からの要請があってるのは事実ですが、塾に行かないと心配と思っているのは、親であり、子ども達でもあるからです。社会全体が何かに追い立てられている気がします。もっと余裕が必要だとかいうと、あのゆとり世代バッシングのようになるのかもしれません。
しかしこれは、政治の問題なのか、経済の問題なのか、社会の問題なのか、はたまた日本の習慣や風土にその根っこがあるのか、いろいろ考えました。戦後、日本は組織の力で企業も労働運動も急成長を遂げました。しかし、近年、シールズに代表されるように、組織を持たず、緩やかなネットワークで助けあるスタイルもあります。
また、多くの若者たちで、組織ではなく、自由な発想で、面白いことをする流れがありあす。生き方や、経済の在り方が多様化しているのを感じます。ですから、今のガンバリズム精神だけでは、社会のニーズに十分こたえていけない時期に来ているのではないかと考えています。
私は地域で空手を教えていますが、先生は私に、子ども達に空手を教えるときは、空手を教えて型にはめてはいけないと言われまいた。鬼ごっこや、相撲したり、じゃれいあい遊びをして、遊びなさいと教わったのです。強くなりたかったら、空手をせずに遊べと師匠は教えてくれました。
あと、一日まとめて何時間も意味はない。休憩時間の合間に、一日5分、10分と毎日続けることが大事だと教わりました。ある意味深い極意でもあります。つまり生活に根差すこと。空手が特別であってはいけないということです。
政治が特別であってならず、身近でなければならないように。スポーツもそうだと思います。私は息子の部活で一日3時間以上して、果たしてうまくなるのだろうかと疑問を持っています。
この前、息子とバスケットの練習の仕方について、話しましたが、結局は空手のやり方と通じるものがあります。息子はよくバスケで体を壊して、ここが痛い、あっちが痛いと言っていますが、その動きを見て、無駄な動きが多すぎることが分かりました。
シュートするときも、どたばたとうるさいのです。私は、指先にまで神経を入れて、無駄な動きを排除し、移動も滑らかに、静かにすることをアドバイスしました。また動きが派手になっている反面、その手足の動きに、意味のないものがたくさんありました。
こういう練習を何時間しても、けがをするだけです。もっと科学的な練習方法を考えて、子どもたち自身が楽しいと思え、うまくなることを実感できるような、子ども達主役の部活動や公教育になったらいいなと、思います。
私もその一助となりたいと思います。