大原扁理「年収90万円で東京ハッピーライフ」という本が出た。どうしようかな。買ってみようか。いやいや、これまでにもいろいろ買っているからなあ…と、ぐずぐずしていたら、東京新聞が、
9月29日に「低所得生活ノウハウ本に見る年収」という特集を組んだ。
じつはこの特集に出てくる、
森永卓郎「年収300万円時代を生き抜く経済学」と「緊急版年収120万円時代」
は、昔、買って読んだものだ。
山崎寿人「年収100万円の豊かな節約生活術」も買って読んだ。
この本の節約ぶり、おいしいものを作る、自宅で友人たちにも食べさせる、というところは面白い。文庫本になっているからお勧めだ。
著者はパン焼き機、ヨーグルト製造機、製麺機、ピザ焼き機など、たくさんの道具を持って、使っているところも面白い。
森永卓郎本は、「年収300万円」のときは、森永もそこそこ貧乏で面白かったのだが、
その後テレビによく出るようになり、大学の先生になって、「説得力」が薄れてしまった。
松本哉「貧乏人の逆襲!タダで生きる方法」はまったく違う意味で面白かった。
日々の節約の技術でなく、リサイクルショップ、ゲストハウス、イベントスペースの運営、共同で自炊、ルームシェア、ヒッチハイクの方法など、他人とつながって、協力しつつ生きるやり方が書いてあった。発想の転換である。
私もヒッチハイクについては、経験があるので、楽しく読んだ。田舎で、バスもタクシーもろくにないようなところでは、ヒッチハイクは重要な輸送手段なのだ。
私は、ガソリンスタンドや飯屋の前で相手を見定めてヒッチハイクした。
松本の本は「せっかく車に乗っているのに、1人か2人で空席ばかり。空席が移動しているのなら、もったいないから有効活用しよう」
という理論だ。確かに、ヒッチハイク技術は、路頭に迷ったとき、最強技術だよ。
写真は、パンの耳をもらってきておいて、フライパンで煎って食べたときのもの。
食パンを2つに切って、かりかりに焼いたのを「ミルバ−トースト」というと佐藤雅子さんが書いていた。缶にいれておけば、もつ、ジャムなどをつけて、コーヒーと食べれば、急ぐときの食事代わりにはなると。
(「季節のうた」河出文庫)
もう一枚は、鶏ガラを煮て、ありあわせの野菜を投げこんで作ったスープ。人参、ジャガイモ、玉ねぎ、にんにく、キャベツ、などなど。北海道から来た、ホタテの紐も入っている。