こんばんは。
本日の京都はお昼間少し曇り空が広がったものの。
総体的に暑く、よく晴れた一日でした。
まだまだ雨の被害がおさまらない地域もあるとの事…。
どうぞこれ以上大きくなりませんように。
眩しい夏の陽射しが戻ってきますように。
さて。
今日は夏の風物詩、風鈴のお話です。
みなさんのお家の軒先やベランダでも
きれいな音色を奏でているのかもしれませんね。
蝉の声や花火の音と同じく、日本の夏の音です。
今日の夕方、自転車で会社のお使いに出た時、
信号待ちをしていると、どこからか
風鈴の音が聴こえてきました。
ささやかな風が吹く度、ちりーん、ちりーんと
涼やかな音色が、細く長く響きます。
ビルの建ち並ぶオフィス街ではなく、町家の並ぶ住宅街だったので
どこかの軒先で風鈴が鳴っても不思議はなかったのですが
何だか久しぶりに風鈴の音色を耳にしたように思います。
暑い陽射しが差す京都の街で、ひと時の涼を感じました。
私が子供の頃も、実家の窓辺に南部鉄の風鈴が下がっていました。
南部鉄の風鈴は、薄い硝子でできた江戸風鈴のような
見た目の涼やかさや、可愛らしさはありませんが、
独特の音色の美しさは、江戸風鈴には負けないものがあります。
また江戸風鈴に限らず、硝子製の風鈴の
透明感のある音色も、爽やかでとてもいいものです。
蝉の声 扇風機 お昼寝 冷たい西瓜…
私の夏の思い出の風景にも、
実家の風鈴の音色が響いていた気がします。
今はもう懐かしい夏の日ですが。
クーラーの効いたお部屋が涼しいのはもちろんですが
体の皮膚から感じる冷気と違い、
耳に響く夏の音色は、こころの中を吹き抜ける
涼しい風のような心地良さを感じる宗流です。
「本日の cafe BGM ♪」
今日の♪は森山直太郎の「風唄」です。
彼の声は、時に熱い夏の陽射しのように感じたり
時に木立を抜ける涼風のようにも感じます。
温度を感じる声、とでも言えばいいでしょうか…。
また彼の詩の世界もとても美しく思います。
風唄 song by 森山直太郎
欲望の波に蕩う一輪の花
紅の地平に燃ゆる一片の詩
絶望の果てに射し入る一縷の光
流るる雲を分かつ一陣の風
季節を運ぶ蟻の群れよ
その目に何を見る
風唄くちずさめど こころ空しいだけ
月夜の惑いよ 風の中散る花となれ
永久の夢に彷徨う鐘の
久遠の空を隔て 誰が為に鳴る
あらそい繰り返す人よ 何処へ辿りつく
風唄くちずさめど 波は寄せてまた返すだけ
浮世の憂いは風の中 この身を焦がす
風唄闇を照らせ 彼方に届くまで
爪弾く小さき物語 この唄に
この唄に願いを込めて…
風よ、私の思いを載せてあの人へ
唄となって、あの人の許へと届け
宗流
和装小物 宗流
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