空腹を覚えて時計を見ると11時半です。
実は、以前から一度、富良野でオムカレーを食べたいと思っていました。
昔JR北海道の車内誌に紹介されていたオムカレーの記事が記憶の隅に引っかかっていて、時々うずくんです。
早速、富良野駅の方角に車を走らせました。

駅周辺は30年前と大きく変っていましたが、駅近くの「唯我独尊」はまだ健在でした。
(後で分かったことですが、「唯我独尊」にもオムカレーがあるようです。)
すぐ傍にカレー屋を見つけましたが、一方通行などに手間取って上手く駐車できませんでした。
仕方なく、路地を廻って戻って来ようと思ったそのとき突然、「北時計」を思い出したのです。
「北時計」とは「北の国から」に出てきた雰囲気の良い喫茶店です。
街からは少々離れていますが、今度は「北時計」を目指すことにしました。
位置はおぼろな記憶が頼りです。
しかも、30年前とは大層な変わりようで、「タンネ小屋」というお気に入りのペンションも既に見当たりません。
うろうろする内に偶然、道道御料線脇に「石窯パン・・」と書かれた小さな看板を目にしました。
エー こんな所にパン屋!この道はたしか袋小路のはず。
誰も来ないよこんな所。
ウッソだろーと、気になったので様子を見に行くことにしました。

ゆるい傾斜の砂利道を進みます。
前方は森です。

数百メートルも行くと「石窯パン アイム」と記されたちっちゃな看板が左を示しています。
森の中に道が続いていました。

ありました、石窯パン屋さん。
店内にお客さんの姿。早速、中に入ってみました。

店内は二つのテーブルと陳列ケース。
その奥が石窯で、左手テーブルには3人のお客さん。
私は右のテーブルに座り、「いらっしゃいませ」と声を掛けてくれたご婦人に、壁のホットドックの写真を指差し「これとアイスコーヒーをお願いします」とオーダーしました。
程なくテーブルに運ばれてきたのがこれで、結構なボリュームです。

森の石窯で、丁寧に焼き上げたピュアなスローフード。
ソーセージとたっぷりのキャベツが入って、北海道の懐かしい味に久しぶりに再会できた思いがします。
まー、所詮ホットドッグですから「メッチャクチャ旨い!」とまでは申しませんが、これだけピュアーでナチュラルなホットドック、「北の国から」の純くんの人柄みたいな味は、そんじょそこらではお目にかかれないと思います。
富良野に行く機会がありましたら、場所は非常に分かり難いですが「アイム」を探す価値は大です。
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