堂崎で樫ノ浦のアコウのアドレスをナビへ入力しました。
県道162号線を数分はしり左折すると、追い越し困難な目の前の細い道を定期バスがのんびりと走っていました。
こんな時は、時間など気にせず、田舎時間に身を委ねるしかありません。
どうせ数分も違わないのですから。
樫ノ浦のアコウは民家の裏側の、少し奥まった場所に聳えていました
掲示されていた解説には日本語の他に、英語、韓国語、中国語が併記されていました。
解説文を紹介しますと、
「アコウはクワ科の常緑高木で、イチジクのような果実をつけ、中国南部、台湾、南西諸島を経て九州・四国・本州の暖地に分布する。
このアコウは、根回り15mを越え、樹高は10m以上、四方へ30m以上枝を張っている。
錯綜した枝から大小の気根が垂れ下がり、大きい気根だけでも約100本、そのうち地面に達し支柱根となっているものが40本を超える。
アコウは亜熱帯植物で寄生木であることから奇観を呈することが多く、五島には変わった樹形の大木が多く見られ、中でもこのアコウは県下のみならず九州でも最大級の部類に入る。」
と記されていました。
ついでにネット検索で「ウィキペディア」を開くと、
「アコウ(榕、赤榕、赤秀、雀榕)はクワ科の半常緑高木。F. superba の変種 var. japonica とされているが、Ficus subpisocarpa Gagnep.とする説もある。
枝や幹から多数の気根を垂らし、岩や露頭などに張り付く。
5月頃、イチジクに似た形状の小型の実(隠頭花序)を、幹や枝から直接出た短い柄に付ける(幹生花)。果実は熟すと食用になる。」とあります。
どうやらアコウは実を食べることができるようです。
更に「黒島(長崎県佐世保市)で、アコウを利用した防風林が文化財保護法の重要文化的景観に選定されており、その景観を築いたのが潜伏キリシタンであることから、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産「黒島の集落」として世界遺産に登録されている、と記されていました。
こんなことを知ってしまったらもう、五島潜伏キリシタンの故郷である、長崎の旧大村藩外海地区も含め、再訪を考えない訳にはいきません。
樫ノ浦のアコウの次に、浦頭教会をチラ見しました。
浦頭教会は明治21(1888)年に最初の教会が建立され、現在の教会は昭和43(1968)年に建設され、旧約聖書のノアの方舟をイメージしたデザインだそうです。
そして私はこの後、福江市街に戻り、城山神社、
県立五島高校の校舎があって、観光客は中に入れない石田城跡の石垣、
武家屋敷通りで、石垣塀の上に「こぼれ石」と称する丸い小石を積み重ねた独特の景観、
などを眺めた後、18時半頃、ゲストハウスに辿り着きました。
さて・・・ 今夜もどこかで魚でもつまみながら一献、と思ったのですが、何と今日は日曜日でした。
殆どの店が閉まっていたのです。
ということで、今夜の晩御飯はスーパーで買い求めた焼肉弁当と缶酎ハイでお終い。
流石にもう、街を歩きまわって、開いてる店を探す元気はありませんでした。
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