2011年9月25日 松江の朝です。
今こうして写真を見直すと、松江は本当に水の街だと思います。
上海旅行の時も水が文明を育むことを実感したことを想い出しながら、昨晩であった松江の印象的な光景は私に、この街の洗練された暮らしぶりは、水の街ならではと思わせました。
ほんの百年程前まで、大陸と大陸を繋ぎ、異文化を運んでくるのは船だけでした。
こんな小さな島国の日本が、世界で存在感を示せるまでの国になれたのは、日本海を介して奈良や京都の時代にアジア文明を吸収し、太平洋を介して東京で西洋文明を取り込み、常に新陳代謝を続けてきた結果なのでしょうか。
「従来からの特徴を残しつつ、新しいものを組み入れる」
そう言えば、日本は昔から、近年流行りの「ハイブリッド方式」が得意技だったのかもしれません。
当初の予定には無かったのですが、今日はとっとり花回廊の情報コーナーで知った松江イングリッシュガーデンに寄ってみることにしました。
松江イングリッシュガーデンは中学校の跡地に作られた施設のようです。
宍道湖に面した素晴らしいロケーションでした。
園内には、南面に宍道湖が広がるレストランが設けられていました。
沈みゆく夕日を眺めながら、良く冷えたワインに、どんな料理をオーダーすれば良いのでしょうか。
バラ園や「計画的な混乱」をコンセプトにした英国式庭園などを、多目的ホールやギャラリーが囲んでいます。
松江デザイン学校の生徒さん達が、ギャラリーの一角で作品を展示し始めていました。
目の涼やかな生徒さん達の顔を見たら素通りもできなくなり、お付き合いで小ぶりな「湯のみ」を頂くことにしました。
藍鼠の色彩を見て、夕餉に、これで赤いワインを飲んだらお洒落かなと思ったのですが、この湯のみでワインを飲んでも茶碗酒でしょうか?
松江イングリッシュガーデンを出た後も、湖畔に沿って道は続いていました。
次の目的地は松江フォーゲルパークですが、その前に道の駅「秋鹿(あいか)なぎさ公園」へ寄ってみました。
道の駅に、飲食店や物産店、島根の観光地を紹介するコーナーなどが設けられていました。
湖の渚に美しく枝を広げた合歓の木が印象的です。
カヌーやボートを貸し出すコーナーで若者が所在無げに客を待っていました。
マリンスポーツの季節は去りましたので、釣り人でも待っているのでしょうか。
渚に浮かぶ樹脂製の桟橋の、不思議な程に鮮やかな色彩が宍道湖にマッチしています。
湖畔を、映画「RAILWAYS」で、49歳で運転士になった主人公が運転する一畑電車が通りかかりましたが、電車も爽やかなレモン色に染められていました。
※ 他の記事へは 山陰・山陽 秋の花旅 index をご利用頂くと便利です。