暮れに松方弘樹のインタビュー番組を見た。
銀幕のスターのオーラぷんぷん。
ほんとうは歌手になりたかったという
デビューにまつわる話や
ドサまわりの
旅役者から叩きあがった父親、近衛十四郎のこと、
大マグロのこと、爆
時代劇での殺陣の話、
大スターたちのエピソードなど、映画好きにはたまらない内容だった。
無礼講というか、かなりぶっちゃけた内容で、
菅原文太については
「スターさんで、私がやりたい役、いいところを全部持っていかれた」などと暴露!笑
共演した
「仁義・・・」では、9歳年が上の文太に対して、
対等な貫禄をつけようと苦心したとか。
「役の上では僕が若頭で、文太さんの広能と同格だけど、実際の年齢は9歳も違う。
だから2人の顔がカットバックで大写しになると、こっちの顔が若すぎちゃうんだ。」
そのため、2つの洗面器に冷水と熱湯をそれぞれ用意し、交互に顔をつけてシワを作ろうとしたそうだ。
「しわ、出来るわけないんですけどね!笑 そんなことやりましたよ」
「高倉健さんみたいな額のしわ、鶴田浩二さんの目じりの皺、欲しかったですね」
画面には出ない苦労話がとても面白かった。
でも菅原文太が
そんなに年上だったとはけっこう意外ですよね。
鶴田浩二は任侠映画で見せる渋いイメージとは裏腹に
プライベートはかなりザックリ、気さくなひとだったらしい。
松方に言わせると
「鶴田のオッサン」!
「何から何まで~~♪ ・・なんてアレ嘘ですよ!あんなんじゃない!」笑
「だけど、演技になるとがらっと変わる。
姿もいい。
どうしたらあの風情が出せるのか?」と、
あるとき着物の着付けを盗み見したらしい。
「鶴田のオッサンは、自分で着物を着るんだけど、裾合わせをするとき、
こうして足を内股にするんですわ。そしてきちっと裾をキメる。そうすると
あの、裾がすぼまった、かっこいい着姿が出来る。これを真似しましたね!!」
私も着付けを最初に習った時、たしか着付けの先生に
同じコツを教えてもらった記憶がありますが、すっかり忘れていました。
これいただき!松方さん、鶴田のおっさんありがとう!
先週、新年を祝う集まりに出席するため
訪問着を着た際、
早速
鶴田式で裾合わせをしたのはいうまでもありません。
これからも着物を着る時は気分は
鶴田浩二。
すっきりとした立ち姿を目指したいと思います。
他にも、スターの世間離れはなはだしい金銭感覚や
面白い話がてんこ盛りでした。
松方弘樹さん、これからもご活躍おおいに楽しみにしています。