桃井かおりって
見てるとワクワクしますよね。
今回の特集でそのわけがわかった。
たえず動いていていつも新しいから。
ライブ感があるっていうか・・
２０代の桃井かおりもいいけど５０代もいい。
田原総一郎にたぶらかされて？出演した
「あらかじめ失われた恋人たちよ」で
聾唖の女の子を演じた時から
ず～～っと時代と共に走ってきた感じがしますよね。
「撮影終わるとみんな討論とかするわけだけど、(加納典明、石橋蓮司、緑魔子共演）
私は「連帯」なんてどんな漢字を当てはめるかわからない女だったしさあ」
ATGどっぷりの時代からメジャーへ。
・・・・・・
ショーケンとの「青春の蹉跌」（監督神代辰巳・脚本長谷川和彦）
の映像も久々で懐かしかった。
年取らない長谷川（ゴジ）和彦監督のラフな語り口が
猥雑でギラギラした時代を思い出させてくれました。
「 『あらかじめ・・』では処女だったから
sexシーンをどう演じていいかわからなかったのよお」という
ご自身の言葉が一番面白かった！
今はロスを拠点にしているという
ヴァージョンアップした「桃井かおり」から
目が離せないっす！
昭和一桁生まれの私の母が
常々「高峰秀子は泣くのがうまかった」
と申しておりましたとおり
子役時代からすでに天下一品だった「泣き」の演技で
木下恵介監督をももらい泣きさせていたという。
あの超・好き嫌いがはっきりした木下監督が
絶大な信頼を寄せていた高峰秀子とは！いったい！？
人間のあらゆる感情を表現できる女優。
一本びしっと芯が通っていて
そしてどんな表情もたまらなく美しいのよねえ～～～
ご自身が本の表紙に選んだのは
「浮雲」での思いつめた、暗～い表情の写真。
普通の人の暗い顔って
陰気で目をそむけたくなるものですが・・・
デコちゃんは笑い顔泣き顔、怒った顔、どんな顔も綺麗。
私は、
たまりにたまった鬱積を
どばっと吐き出してワッと泣く時のデコちゃんが大好きだ。
デコちゃんが泣くと、私もスッキリするというワケ。
知られざるエピソードも満載だった。
「二十四の瞳」の元子供たちの同窓会。
撮影後も「大石先生」から送られてきたというはがきを
大事に持っていた人がいた。
添えられていた絵がうまくてびっくり。
きっと女優をやっていなくてもエッセイスト＋イラストで
名を成したことでしょうね。
近しかった人たちからの証言から
生の高峰秀子が浮かび上がってきた。
成瀬巳喜男監督を尊敬していたのは間違いないでしょうが
男と女としてはどうだったのでしょうか？
ア～～ア、
「浮雲」
「女が階段を上るとき」
が見たくなったな～～～
