博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

新宿泥棒日記

2013年06月24日 | 読書・映画

 映画監督の大島渚さんが1月に亡くなったこともあって、同監督の作品を見る機会が多いのですが、最近見た「新宿泥棒日記」(1969年公開)は秀逸でした。先ず主人公を世界的なグラフィックデザイナーの横尾忠則さんが演じています。これがびっくりするほど若い!公開当時33歳なので当然ですが、新鮮です。物語は1968年の新宿が舞台で、横尾さん演ずる主人公が紀伊国屋書店で本を万引きしようとして女店員に捕まります。女店員は田辺茂一社長の所に主人公を連れて行きます。なんと田辺社長は本人が演じています。2013年になって田辺社長の動画を見ることができるとは思いもよりませんでした。田辺社長のセリフが妙にたどたどしいのが気になりました。本人自身を演じているのですから素のままでしゃべればよいのにと思いますが、本職の役者ではないので仕方がないのでしょう。横尾さんと田辺社長の動画を見ることができただけでも十分満足でした。それだけでもこの映画には文化的な価値があると思いました。他にも当時新宿の花園神社で演劇活動を行っていた唐十郎さんとかも登場するのですが、この二人でもうお腹いっぱいでした。美味しいものがありすぎて食べきれません状態でした。

 ストーリーはあるのかないのか、よく分からない映画でした。田辺社長は万引き青年に自著のサイン本を献呈して放免します。そして、いちいち万引き犯を連れてこなくても良いと女店員に伝えます。この女店員は実は田辺社長の個人的なファンで「ボランティア」で店員をしているニセ店員でした。そして…という具合でした。一度是非ご覧になって下さい。


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