博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

プランテーション経済

2008年12月17日 | 時事
 プランテーション (plantation) とは、大規模工場生産の方式を取り入れて、熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、先住民や黒人奴隷などの安価な労働力を使って単一作物を大量に栽培する大規模農園のこと。経営主体は、国営、企業、民間など様々である。経営する側をプランターと呼ぶ場合もある(「wikipedia百科事典」より)。
 最近の日本の労働市場における非正規雇用労働力の失業増加を見ると、日本の労働市場では「プランテーション型」の労働市場になってきているように見えます。「プランテーション型」雇用の問題点は、サトウキビ栽培などで顕著な傾向ですが、農繁期には多くの人手が必要で、農閑期にはそれらの人手が一斉に失業してしまうことです。特に19世紀から20世紀後半までのキューバやブラジルなどで貧困や政情不安の原因になっていました。
 日本経済の場合は製造業でそれが起こっているように見えます。繁忙期には多数の非正規雇用が必要なのに、不況に入ると一斉に切捨てを始める。寮や社宅からも追い立てる。こういうやり方がいつまでも続くわけはありません。
 一つの方法としては失業保険を労働者個人単位でなく、産業レベルで運用する方法が考えられます。企業利益の一部を不況期の雇用維持のために積み立てるという方法です。セーフティネットを産業レベル例えば自動車工業に属する企業群で維持するという考え方です。好況になって人手が足らなくなって困るのは企業自身ですからこういうことを考える責任はあると思います。産業団体と自治体が連携してこのシステムを維持すると言うことも考えられます。自治体にとっては納税者を確保しておくというメリットがあります。政府の助成もこういう試みに投入したほうがいいような気がします。
 経済規模が縮小して、その産業では、もう好況は来ないという観点では意味が無くなりますが。

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