博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

肥料危機を乗り越えるためには

2022年12月14日 | 時事
(昨日の続き)
 昨日の本ブログでは、わが国の農業が、中国からのリン肥料の供給に全面的に依存しているという危機的状況についてご紹介いたしました。日本の農業は、海外からの肥料なしにはやっていけない状況にあります。肥料だけでなくトラクターやコンバインなど農業機械を動かす燃料の石油も、100%近く中東など海外からの輸入に依存していることも危機要因であることは言うまでもありません。わが国がこのような危機的状況から脱却すにはどうすればよいのでしょうか。わが政府農林水産省は、もちろんこのような危機的状況は認識しており、対策を打ち出しています。昨年5月に農林水産省は「みどりの食料システム戦略」(注)(上の図をご参照ください)を打ち出しています。主要な政策は以下のものがあります。
・輸入原料や化石燃料を原料とした化学肥料の使用量を30%低減
・耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%(100万ha)に拡大
・2030年までに食品製造業の労働生産性を最低3割向上
・2030年までに食品企業における持続可能性に配慮した輸入原材料調達の実現を目指す 
 その他いろいろ(ウナギの100%養殖の実現とか)です。同省は環境省等他省庁と共にこれらを実現するために2040年を目指して、革新的な技術開発を進めるとしています(すなわちイノベーションの推進ですね)。
 同省の施策は頼もしいなと思う一方で、私が一番気になることは、このことが最優先の国策になっていないように思えることです(人間は食べないと生きていけないわけで)。防衛費に43兆円かけるのであれば、こっちにも注力すべきではないでしょうか。このことに加えて私たち国民の間にも「食」についての危機感が、どうも小さいのではないかということも気になります。
 皆様はどう思われますか?
(注)農林水産省「みどりの食料システム戦略」の詳細はこちらをご参照ください。⇒ https://www.env.go.jp/content/900449080.pdf
(上の図もこちらから引用させていただきました)

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