コロナといっても、新型コロナウイルスのことではなく、ウイルスの名称の元になった私たちの太陽のコロナのことです。以前このブログでもご紹介したNASAの太陽接近探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が、12月14日に太陽の上層大気であるコロナに到達したとNASAが発表しました。NASAは「歴史上初めて、宇宙船が太陽に触れた」と表現しています。コロナの内側で粒子や磁場のサンプリングを行っているそうです。パーカー・ソーラー・プローブは、太陽に接近し、その謎を探ることを目的として2018年に打ち上げられた宇宙探査機で、約1400度の熱まで耐えられるそうです。コロナは太陽の周りを覆う水素やヘリウムなどのガスです。太陽の周りを覆う全体の形がコロナウイルスの形に似ているのでウイルスの名称の元になったのだそうです。
NASAの発表によりますと「コロナは太陽から遠のくうちに『太陽風』と呼ばれるガスの流れに変化する。この太陽風とコロナの境界面は『アルヴェーン臨界面』と呼ばれているが、具体的にどこにあるのかがこれまで分かっておらず、太陽の見掛けの表面から測って約700万kmから約1400万kmの間にあると考えられていた(中略)(探査機)が8回目の太陽周回中に、太陽表面から約1300万km地点で、初めてアルヴェーン臨界面に遭遇したという。その後も、何度もコロナに出入りし、アルヴェーン臨界面の表面は、滑らかな球状ではなく、トゲや谷などのでこぼこな構造を持つことが分かったという」とのことで、長年謎だった太陽風とコロナの境界面を探査機は明らかにしたそうです。
上の図は、太陽コロナに突入する探査機の想像図でNASAのホームページから引用させていただきました。
NASAの発表の詳細はこちらです。⇒ https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/15/news111.html