本ブログでは今夏の猛暑の間、読者の皆様に涼しい話題を提供いたしたく、たびたび太陽系巨大ガス惑星の氷衛星に内部海があり、そこに何らかの生命が存在するのではないかという話題を取り上げてきました。例えば去る8月6日の記事です。⇒ https://blog.goo.ne.jp/ss18m/e/07009320777336acf290ab0ca8e576e1
Japan Forbesの11月19日付けの報道によりますと、太陽系第7番惑星の天王星の衛星ミランダにも内部海がありそうだという記事が掲載されました。同記事によりますとー天王星を公転している小型の衛星ミランダの氷殻の下に海がある可能性を示唆する最新の研究結果が発表された。38年前に撮影されたアーカイブ画像の解析に基づく研究結果だ。地下海が本当にあるならば、木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドスなどの太陽系内の他の海洋天体とともに、ミランダにも生命が存在する可能性が浮上する(中略)ミランダは直径が470kmしかないが、太陽系で生命探しをしている宇宙生物学者や惑星科学者の新たな寵児になりそうだ(注1)ーということだそうです。この発見は38年前の1986年に天王星系を接近探査したNASAのボイジャー2号が収集したデータを精査した結果分かったことだそうです。これにはびっくりです。なぜなら天王星系は太陽から約30億キロ近く離れているためミランダの表面温度は-200℃と極寒の世界だからです。にもかかわらず液体の水の海がミランダ表面の氷の下にありそうな理由は、他の氷衛星エウロパやガニメデなどと同様に潮汐作用で発生する地熱に温められているからということのようです。すると氷衛星の近くにある程度のサイズの主星や他の衛星が存在するような星系には内部海の存在は珍しくないかもしれず、そういう内部海に生命が住みやすいとすれば、太陽系に限らずこの宇宙には私たちの想像以上に数多くの生命が存在するのかもしれません。
上の写真は1年ほど前にNASAのジェイムズ・ウエッブ宇宙望遠鏡が撮影した青く輝く天王星と衛星ミランダとその他の衛星群の写真(注2)です。
(注1)https://forbesjapan.com/articles/detail/75177
(注2)https://www.businessinsider.jp/post-280081