A「あーあ、あたしCくんのこと好きだったのになぁ」
B「あんなに頑張ってたのにね。なんていうか、報われないわね」
A「死ぬんなら、死ぬんならさ。告白してから、っ――くそ」
B「悔やみきれないわよね……。きっとCくんも今頃、同じ気持ちね」
A「……あいつのことだからな。死んだことをまだちゃんと理解してないかもな」
B「くす、鈍感だもんね」
A「全くだよ、くそ。そのくせ一度好きになったら放しやしねーんだから。ストーカーの素質あるよ絶対」
B「はぁ、なんか笑っちゃうわね……」
A「笑っていいと思うぞ。あいつにもこの状況にも。あたしも、ひどく笑いたい気分だ」
B「Aちゃん……」
A「ごめん、私ら同じ状況なのに」
B「ううん。無理せずに、ね」
A「……そういえば」
B「ん、なに?」
A「あいつ、おまえのこと――――、いや何でもない」
B「なによ、ちゃんと言いなさいよ」
A「いや、あたしが告白する相手間違えそうになっただけだよ」
B「? 変なAちゃん」
A「……きっとあいつ、あんたの後姿を追うのかな……」