ずっと読みたいと思っていた本を古本で見つけました。
大好きな漫画家の岩館真理子さん、小椋冬美さん、大島弓子さんが、それぞれ50問の質問に答えたり、作品の解説をしたり、書き下ろしの短い漫画があったり、ファンには嬉しすぎる内容です。
3人に共通しているのは、フワフワした独特な世界観。
でも、3人とも絵はかなり変化していて、私が好きだったのは80年代後半の絵なので、短大からOLの頃になります。
自分に合わないことをして現実逃避していた頃なので、漫画の世界に何か求めていたのかもしれません。
とくに岩館真理子さんの作品には思い入れがあって、その世界にどっぷり浸っていたと思います。
少女のような女性が主人公で、漂っているような空気感があって、少し淋しそうで、独り言のような呟きが多くて、自分だけの小さな幸せに気づく…みたいな。
岩館さんの作品の解説を読むと、ご本人はいつもすごく悩んで描いていらしたみたいで、だからただ可愛いだけの主人公ではなかったんだなぁと。
ちょっと屈折しているところとか好きでした。
仕事を辞めたいと思われたこともあったそうで、仕事に対する想いに凄く共感。
「相反する気持ちがいつも二つあります。
がんばろう、こだわろうという一生懸命な気持ちと、もうどうでもいい、何でもいいわ、となげやりな気持ちと。」
小倉冬美さんの漫画は、オシャレで外国の雰囲気が漂っていた記憶があります。
解説を読むと、カラーに力を入れていたと書いてあって、だからお話よりも絵が記憶に残っているのかもしれません。
ご自分の作品をとても客観的に観ている方だと思いました。
「漫画を描くうえで信条のようなものはありますか」という質問にひと言。
「妥協するくらいなら描かないほうがまし」
大島弓子さんは、ララという雑誌の「綿の国星」が好きでした。
チビ猫が、健気で可愛い💕
大橋弓子さんへの50の質問は、吉本ばななさんがされてて、「ストレスの発散方法は何ですか?」という質問の答えが最高です。
「ストレスをひきよせ
ストレスをなでまわし
ストレスのプールでおよぎ
ストレスに責任をおしつけていると
ストレスはいつもまにか去って行く」
漫画家って、自分を極限に追い込む仕事だと感じたのですが、何度も何度も山を越えて描き続けておられる精神力が、素晴らしい作品を生み出しているんだなぁ。
それぞれの解説から一冊づつセレクトした作品を読んでみたくなりました。
あの頃とは違った想いで読むことが出来そうです。