【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

相手の事を思いやってそのまま事業に生かす

2018-06-10 20:10:25 | 引用
https://blog.goo.ne.jp/kibinoseizan/e/f0f9e82d992d75fedd72cf4dbf8974f9
 「利に迷うは愚かなリ」、という言葉が有りますが、目先の利益に執着して何もかもぶち壊してしまうという事は有るものです。かく言う私がそうでした。

 今日は拙書「釈迦とヨーガと中村天風と」の最初の原稿には書いていたけれど、全体の統一性を保つために削除した話の1つを書いてみます。

 私が以前勤めていた会社の会長さん(女性、故人)の実話です。この方は大変な苦労をしながら会社を興し、子供を育てられました。その会長さんが無くなられた後、しのぶ会のようなパーティで故人を良く知っていた取引先の社長さんがスピーチされました。


 「会長さんは月の支払日の必ず前日に入金して下さった。何でそう為さるんですか?とお聞きしたら『うちの支払いをそのまま次の支払いに回そうと考えておられる社長さんもいてはるかもしれん。そんな時、1日前に入金が有ったなら社長さん安心して眠りはるやろう。だから、必ず1日前に支払いさせて貰うんです。』というておられました。」


 こういう、相手の事を思いやってそのまま事業に生かすという事はなかなか出来る事では有りません。しかしそれを実践しておられた方がいらっしゃったという事は、私たちにもできるという事です。

 中村天風はこう言っています。
 「世の中には、人間に出来る事と出来ない事が有る。多くの人は人間には出来ない事を何とかでかそうでかそうとし、出来るはずの事を諦めて苦悩している。例えばロケットにも何にも乗らないで月まで行こう、何て事は出来はしない。逆に、誰かが出来た事なら余程のハンデキャップが無い限り必ず出来る。」


 先の会長さんが存命の時、息子の社長さんが会社を急成長させ大阪の真ん中にビルを建て、盛大に販売会を行った時の事です。来場して下さったお客さん全てに最上階で食事を出したもですが、当然かなりの無理が生じます。結果、かなりの混乱を生じました。
 
 その時入社してまだ数年しかたっていない私に会長さんは「こんな事してたらいけません。売り上げを作る前に、もっと根本的にお客さんを大事にせなあきません。どうか、お願いやからもっと心のこもったええ商売する会社にしてください。」と頭を下げながら仰った言葉が身に染みました。
 しかし当時の私がワンマン社長に何か物申せるはずもなく、聞き流すしか有りませんでしたが。


 その会社、現在は存在せず、社長さんも帰らぬ人となりました。無くなる朝、夢枕に立って寂しそうな顔をで「先に行ってるわ。」と言ったのをはっきりとを覚えていますが。


 ヨーガを体得してはっきりわかった事は
①人の道を踏み外したら、どんなに努力しても最終的には不幸になる。
②誠の道を歩んだからと言って直ぐに幸せがやって来るわけでは無い。人に倍する努力が必要である。
③絶望を突き抜けたところに真の幸福は有る(天風談)。
④戦いを恐れてはならない。戦いを望んではならない。
⑤死を恐れてはならない、望んではならない。


 天気の良い日に美しい場所に行くと、つい力いっぱい背伸びをしませんか?その後、力を抜いてすとんと両腕を下しますね。その瞬間貴方は何にも思っておらず、非常に気持ちの良い状態でしょう。毎朝こんな気分で目覚める事、それがヨーガ行者の願いです。