絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

ピカソは巨人の星

2009-07-19 | 美術
ピカソが15歳の時に描いた絵です。

子どもの時から親の意思で何かを徹底的にやらされて、才能を開花してもらい、
天才と言われたりすることを、巨人の星みたいだと言われます。

卓球の愛ちゃん、ゴルフの愛ちゃん、スケートの真央ちゃんもそうかな?

    ピカソもその一人でした。

ピカソは、お父さんが美術学校の先生で、5歳くらいの時から徹底的にデッサンを鍛えられました。その鍛えられ方は、上手に描けなければ、ご飯を食べさせてもらいないというものでした。
ピカソは、しかたなくご飯にありつく為にデッサンを描かされたのです。

その結果、10歳になったときのデッサンは、お父さんを凌ぐ程のレベルだったそうです。とうとう、お父さんは、ピカソの才能に負けて、画材を一切ピカソに与えて、自分は絵をやめてしまったというエピソードが残っています。

私に言わせると、インチキ臭い話です。

しかし、親ばかでもあり、自分の息子のすごさを強調するために、話したことであれば、有りそうな話です。


事の真実は、ともかく、この絵を見れば、ピカソがどのくらいの力であったかが、わかります。お父さんがどうしようと関係なく、すごい力です。

だから、ピカソは天才と言われてもいいくらいすごい力を発揮しました。

ピカソが10才で描いた、石膏の足のデッサンや、父親を描いた絵などを見ると、確かに、子どもが描いたとは思えないすごい絵になっています。

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鰯雲さんの見てみたいというリクエストにお応えして、一枚だけ載せてみました。
もっと、お見せしたいのですが、探してみるとなかなかカラーの良い写真がみつかりません。過去に何度も見ているのに、ダメです。ごめんなさい。

ピカソは、天才だということで、14歳で、美術大学の学生になってしまいました。そして、そこで描いた絵は、まるでラファエロみたいだと言われました。

   でも、ピカソは、そこで悩みます。

すごいすごいと絶賛されながら、二十歳過ぎたら唯の人ということがあるからです。大人ならこのくらい描ける人はたくさんいる。

いくら、上手に描けても、「ピカソの絵だ」と言われないのです。ラファエロみたいですごいという評価です。ピカソは、これではダメだと思いました。

そこで、ピカソの絵だと言われる自分でなければ描けない絵を描こうと思い始めます。その最初が「青の時代」でした。

そこで、初めて、やはり天才だと認められるのです。

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ピカソ少年は、実は、学校へ行かない子でした。
今で言う、不登校です。
学校のような集団生活に馴染めない子だったようです。
だから、絵ばかり描いていたということもありますし、
14才で大学生というのも、普通の中学に行かないならということの、一つの対処だったかもしれません。普通に学校へ行く子なら中学へ行っていたでしょう。


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私は今、もし希望があれば、小学生にこのピカソみたいな力をつけるプロジェクトを組んで、実践してみたいなと思っています。
それには、親と子供の了解が必要ですが、もし、似たような取り組みをして、ピカソと同じような力をつけることができたら、その後、その子が21世紀でどんな絵を描いてくれるのか、どんな天才を発揮してくれるか魅力ある取り組みになるのではないかと想像しています。

人権の問題や、本人の生き方の問題もあるので、無理やりというわけにはいきませんが。

しかし、他の分野では、特にスポーツの分野ではかなりあるのに、絵の世界ではそうした天才を見つけ出す取り組みはされていません。どうしてでしょうか。

私は、やってみたい気がします。














コメント (2)
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