絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

テーマと構図

2010-02-26 | 絵画指導
私は、本庄第一高校で美術部の生徒に県展の指導をしてきました。

1月から2月にかけてテーマ探しと構図の研究をさせましたが、その時に、生徒に言っていたことは、「先生に良いと言われて、喜んでいる人が多いけれど、先生、私はこのテーマと構図で県展に入選できますかと聞く人がいないね」でした。

私は、生徒が精一杯研究してそれがその子の限界なら、それが県展には程遠くても、そのまま描かせました。しかし、どうしても県展に入選したいなら、先生にこれで入選できるかどうかを尋ねなさいと言いました。そして、入選したいなら「これなら入選できる」と私に言われるまで、やり直しをしなさいと言いました。

もちろん、テーマと構図だけで入選するわけではありません。
しかし、私は80パーセントはそれで決まると思っています。

例え話をよくしましたが、入選が80点だとして、自分の描く力が30点しかなくても、テーマと構図で50点以上なら、入選に届くよと言いました。テーマと構図で10点なら描く力が60点でも届かないのです。

だから、テーマと構図という台があるとしたら、どのくらい高い台の上に乗るかで、入選というハードルに手が届くかどうかが決まるのだと話しました。

高校生だったので、無理を言わず、その子の意欲に合わせて、要求できる子にはそのようなアドバイスをしました。無理やりやると、要求が高すぎてやる気を失ってしまう子もいるからです。持ってくるたびに、ダメと言われていたら、嫌になってしまうこともありますからね。

しかし、今は大人に教えています。大人の方は人生経験が豊富で、その辺は分かっていますから、そういう意味の厳しさは要求できます。だから、高校生より指導時間が短くても効率よく指導することができるのです。

とにかく、テーマと構図ですね。できるだけハイレベルのテーマと構図にすることが良い作品を作る秘訣です。


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浅田が銀メダル

2010-02-26 | いろいろ
バンクーバーオリンピック女子フィギュアーで、浅田真央ちゃんが銀メダルを取った。

本来なら、すごい!おめでとうというべきである。

しかし、この結果を本人もファンも満足していない。大変だなあと思う。

もちろん、他の大会では、何度も世界一になったことがあり、2008年度は完全にチャンピオンになっている。だから、金メダルを期待されるのだ。

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ただ、今回思うのは、キムヨナが最高の演技をして228点を取った。浅田は細かいミスがあったらしいが、それでも205点という高得点を取った。過去のオリンピックなら当然金メダルに値する得点である。

では、もし、浅田が今回ミスがなく、完璧な演技ができたとき、何点になっているのだろうと考えた。それでもキムヨナの点数に届かないとしたら、どうなのだろうと思うのである。

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実は、これが私が絵の指導をするときと、重なる。

私は、良い絵になるには、テーマと構図であると言っています。いくら生徒が上手に描いても、テーマと構図が悪ければ、良い絵にならないといいます。

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フィギュアースケートに限らず、スポーツには監督やコーチがいますが、特にフィギュアースケートの場合は、音楽を選ぶことから、それに合わせた振り付け、ダンス的な身のこなし、アクロバット的な回転の組み合わせなど全てコーチの仕事かなと想像します。

もちろん、それぞれの専門家のスタッフを作って、取り組んでいるのだろうなあとは思いますが、だとすると、選手が完璧な演技ができたとすると、何点の演技になるのかというのは、すべて、そのプログラムの内容にかかわってくるのだろうと思う。

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ならば、勝負は、このプログラムから始まっているといえます。

浅田もキムヨナも完璧な演技ができたとき、どちらが勝つかはプログラム次第なのです。

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絵の場合は、一位を取れるかどうかということを問題にすることは少なく、入選できるかどうかくらいで指導をするので、それほどの厳しさはないが、それにしても良い絵になるかどうかは、このスケートのプログラムと共通する部分があるのです。だから、絵を教える人はこの部分を軽く見ないで指導するべきだと考えています。

ただ、絵は監督やコーチがいて、その人の言うままに描くわけではなく、指導者は本人のやりたい意志を尊重しながらやるので、スポーツの場合とは違うだろう。

それとも、監督と選手はそれぞれの意見を出し合って、選手のやりたいことを聞きながらやるのだろうか。野球などは、本人がホームランを打ちたくても、監督の言うとおり送りバントを命じられれば、やるものだと思うので、選手の勝手を優先させることはないと思っているがどうなのだろうか。

私は、浅田が金メダルを取るにはどうすればいいかと考えている。

それには、まず、金メダルが取れるプログラム(テーマと構成)を作ることである。
それは、キムヨナが出す点数以上のものでなければならない。
だから完璧に演じたら228点以上が出るプログラムである。

キムヨナが失敗することは想定しないで、キムヨナが完璧であっても、浅田が完璧なら勝てるプログラムである。

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また、とんでもない発想から言えば、前転や後転は入れることができないだろうか。





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