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公開当初より観に行きたいと思いつつ、渋谷まで出向く機会がないまま過ごし、
たまたま、新聞で公開が3日までと知ったのをきっかけに、劇場へ足を運びました。
前評判どおり、絵の中の人物がそのまま動いている感じが面白い。
確かに映画会社のうたい文句にあるように『新しい体感型アートムービー』であることは間違いないようです。
でも、この映画の魅力はそれにとどまりません。
そおしたテクニカルな見せ場を越えて、絵の中の人々の日常生活を再現したようなシーンには、予想外に心ひかれるものがありました。
よくよく見ると、ちょっと不思議な気分です。
映画の主題は絵画と同じく《十字架を担うキリスト》であって、およそ2千年前のイエス・キリストの生きた聖書の世界を描いているはず…
ですが、ブリューゲルは絵の中の登場人物の服装を、すべて同時代の16世紀フランドル地方の人々の姿を借りて描いているのです。
その絵の中のヨーロッパ中世の群像が、キャンバス上の姿そのままに動き出すことで、ブリューゲルが示したかった世界観が、一層、鮮明に浮かび上がってくるような仕掛けになっています。
駆け込みでの鑑賞となりましたが、観に行っただけの甲斐はありました。
とぷ
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