初診の日
前日がほぼ完徹で陽が昇るころ眠りについたばかり。
いつもより強い声で起こされて、
これはバックレは効かないと観念して起きた。
朝9時、クリニックに到着。
玄関の自動ドアから中に入ると待合室は人であふれ、
椅子に座れない人は通路に立っていた。
8対2ぐらいの比率で圧倒的に高齢者が多い。
初診の受付を済ませ診察券をもらうとなんだかほっとした。
最初の難関クリア!
診察券を確認したツレはお役御免とさっさと車に戻った。
さてどこで待てばいいのか見渡して、エレベーターの横にきめた。
人さまの視線を受けない死角に立つとおもむろに文庫本を広げる。
文字が見えないのに。
読書のふりに飽きたころ名前を呼ばれた。
看護師さんの案内で入った部屋は検査室兼第2待合室というか、
ソファーに座る患者さんの前で視力検査や眼底検査をする部屋だった。
広い部屋の左側にぶ厚いカーテンがかかる入口が3つある。
ほぉ、これのどこかに女医さんがいる...ルーレットみたいだな。
広い部屋の中央にお玉で測る視力検査、左側に電子検査機器が並ぶ。
壁と柱に前衛アート絵画が何枚も飾られ、フロアの奥には工芸品を
陳列したガラスケースや大きなぬいぐるみ(魔女)まで置いてある。
これはこれは、なにかとユニークな女医さんらしい。
電子的検査は右側から順番に機器を替えながら何回も覗きこむ。
ずらっと並んだ顕微鏡をとっかえひっかえ見る感じ。
痛くもかゆくもない簡単な検査です。
ひと通りの検査が終わりソファーに腰掛けて待っていると
看護師さんが瞳孔を開くための点眼薬をさしにきた。
すこし沁みてじ~んとする。
それから30分もしないうちに名前を呼ばれた。
今度こそ本当の診察室。
あの扁桃腺に懲りて女医さんは苦手なんだよなあ...。
白内障のオペとエピソード①
白内障のオペとエピソード②
白内障のオペとエピソード④初診
白内障のオペとエピソード⑤オペ当日(前)
白内障のオペとエピソード⑥オペ当日(後)
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