睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

裏山の入り口に置かれたベンチ

2011-05-31 04:40:08 | ひびつれづれ


座る者がいないベンチは静かに朽ちてゆく

大きな悔いとか痛みが胸にひっかかりどうしても眠れない夜
ひとさまからみたら些細なことが、わが胸をとらえて離さない


とめどなくあふれ
なにも文字にできないときがある

どこかのスヰッチがはいったようだ
じっとしている

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陽がさんさんとあたる病室で
末期の父の手をさすりながら
「兄さは満州へ行っただよ・・・」
唄う母がいた

声高に叫ばない反戦歌はもの哀しい


【もずが枯れ木で】
作詞:サトウ ハチロー 作曲:徳富 繁

 もずが枯れ木で鳴いている 
 おいらは藁をたたいてる
 綿びき車はおばあさん 
 コットン水車も回ってる

 みんな去年と同じだよ 
 けれども足んねえものがある
 兄さの薪割る音がねえ
 バッサリ薪割る音がねえ

 兄さは満州へ行っただよ
 鉄砲が涙で光っただ
 モズよ寒いと鳴くがいい
 兄さはもっと寒いだろ


女学校の寄宿舎で読んだと云う母のおぼろな記憶から
昭和10年講談社『僕らの詩集』
「百舌よ泣くな」

はるかなる昭和のなかごろに
うたごえ喫茶で流れていた


【山のあなたを】
 作詞::北原白秋 作曲:成田為三

山のあなたを見わたせば
あの山戀し里こひし
 
山のあなたの青空よ、
どうして入日が遠ござる 

山のあなたのふるさとよ、
あの山戀し母こひし

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裏山で鳴くモズはキィィーー、ギィギイと甲高くせわしく鳴き

ほーほけきょの合唱で朝がはじまる
もうすぐ夜明け。




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