右足小指の違和感は魚の目だった。
まだ1ミリくらいのBaby.
風呂のにつかりながらため息がでた。
ぼくが中3か高1のころだっと思う。
こともあろうに下唇のど真ん中に魚の目ができた。
気になって触りまくっていたら、
それに比例するようにどんどん大きくなっていく、
5ミリくらいになった時は夜も眠れないくらい悩んだ。
このまま大人になったら恋人とKissもできない、
いやその前にそんなチャンスすらやってこないだろう。
憔悴しながら外科の看板を掲げているM医院にいった。
先生はひとめ見るなり「切りましょ」と軽く言った。
費用は保険で1万もしないから今のうちに切ったほうが
いいと優しく言ってくれた。
その翌日、
母にもらった1万円札を握りしめM医院に向かう。
診察室に入り先生の前の丸椅子に座ると、
先生はぼくの唇を両手の人差し指で横にぐっと
引っ張り軽くうなずいた。
「じゃ麻酔するからね」
先生はぼくのアゴに手を掛けてにこやかに言った。
アゴに打った注射は痛かった。
予防接種の注射よりもずっとずっと痛かった。
意気消沈しているぼくの両肩に看護師がそっと
手を置き、ぼくは目をつむった。
切開は鈍い痛みだが、魚の目の芯を取るために
メスでぐりぐりしたときは本当に痛かった。
痛すぎて涙と鼻ちょうちんがぶわっと出た。
看護師さんはやさしく顔を拭いてくれだけど
医師は横を向いて笑いをこらえていた。
オペ前後のことはすっぽり抜けているのに、
診察室の中だけは1枚づつのスライド写真を
テーブルに並べるみたいに蘇ってきた。
何年か前に左足の小指に魚の目ができた。
左右は違っても場所は同じところ。
あの時も痛かった(泣かなかったけど)
その時の顛末はここに。
魚の目は終わりよければすべて良し
足をもぞもぞしながら迷ってる。
医者は怖いからやめとこ。
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今日は引越のダンボール20個が届く日。
ダンボール箱を作ったら部屋いっぱいに並べ、
しばらくは取捨選択がゲームになりそう。
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