山の家の帰りにミニストップでソフトクリームを食べていた。
ここでこれを食べるといつも、けしからぬことを思いつく。
そうだ馬入橋あたりから丹沢山塊に沈む夕陽を見ようと。
行方不明だったM6が見つかったことだし、
M6が夕陽を撮りたいと囁いてるし、
暑いからほっつき歩くなと云われたし...いつものことさ。
相模川河口の馬入橋に着いたのは夕方5時ごろ日暮れどき、
この時間はおれのsoulに直結する何かがある。
釣り師がいう「ゆうまずめ」みたいなもんか、
「今日も入れ食いだ」になるといいな。
川岸で釣りをする人をしばらく見てからM6を首にぶら下げた。
撮影し始めると野生に戻るタイプだから海ぽちゃは避けたい。
湘南大橋のアーチを眺めながらぶらぶら散歩。
そろそろ引き返そうと川岸から上の原っぱにあがると
松の木のあいだに漁船や釣りの乗り合い船が見える。
真四角に切り取った海をコンクリートで護岸したような
小さな漁港が平塚港だった。
街並みの向こうに落日寸前の夕陽が見えたから
走ってフェンスを乗り越えた。
夕陽の逆光もオツなもの、急いでシャッターを押した。
古びた港には古びた船の巻き上げレールがあった。
錆かげんがなんともいえずいいあんばい。
あと何年このまま置いてあるだろうか...
錆ついた車輪はこの港の行く末になるかもしれない。
一抹の侘しさ。
平塚港に来る前にたくさんの写真を撮った。
河口の風景や釣り人に馬入橋と湘南大橋に
平塚の空を彩る夕陽の雲も。
だけど
この平塚港のLonelyなimaginationが
それらをみんな吹き飛ばした。
どうも心象風景が好きなんだね。
封印している陰陽を解き放つみたいな
生意気な自己中だからなおさらに。
もう一度訪れる予定ノートに平塚港と書いた。
伊豆の港もそうだった。
港は郷愁に似てぼくをリターンさせる何かがある。
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