〔般若心経〕とのご縁を結んでくれた本
BS日本風景遺産〔神と仏の里・国東半島〕に見とれていた。
今年6月に急逝された松原哲明老師(70歳)が若き日の修行に
国東半島を行雲流水の行脚(あんぎゃ)の旅をした。
九州大分は遠い
それでも必ず訪れようと
思いを新たにした。
明治政府の最大の誤算「神仏分離の廃仏希釈」により、悠久の歴史を
地元と共に紡いできた六郷満山の始祖、宇佐神宮の大寺が失われた。
残された礎の前に立ち遥かなる大寺を偲びたい。
梓伝社 NON BOOK
「般若心経入門」 著作:松原泰道 ISBN4-396-10030-2
松原哲明老師の尊父でもある「南無の会」前会長・松原泰道老師
(101歳遷化)が、1972年に出版された「般若心経入門」の本が、
私と般若心経との初めての出会いとなった。
この本の醍醐味は心経を知らない人でも「得心」できること、
本の内容を説明してもあまり意味がないと思うから目次だけ。
序文/高田好胤(1972年当時 薬師寺官長)
序章/般若心経は生きている
1章/「心」と「こころ」
2章/人の痛みと自分の痛み
3章/空(むな)しさを見つめる
4章/生と死
5章/平凡と非凡
6章/快楽と煩悩
7章/恐怖心と平安な心
8章/迷いと目ざめ
9章/真実の幸福
10章/無私の行為
この本に引用されている室生犀星の詩
「何物ぞ」
なにものか割れたり
わが内にありて閉じられしもの割れたり
かれら、みな声をあげて叫び出せリ
桃の実のごときもの割られたり
星のごときもの光り出せり
松原泰道氏の著書はどれも見事な引用と巧みな比喩で
難しい仏教をやさしく説いてくれます。
喉を潤す清らかな清水のように心にやさしく沁み込んでくる。
---
梓伝社 NON BOOK
「静寂心」 著作:松原哲明 ISBN4-396-10124-4
まえがき
1章/なぜ、静寂心が必要か
2章/"静寂"を求めて
4章/いつ、どこででも静寂心は発見できる
4章/"沈黙"は、心の静寂を生む
終章/肥大した欲望からの開放
禅に軽く興味がある方の入門書としてもお勧めです。
座禅の組み方も詳しく紹介され、瞑想方法として、日没の太陽を観る
「日想観/にっそうかん」、真言宗の月を観る「月輪観/がちりんかん」、
清らかな水を観る「水想観/すいそうかん」、吐く息と吸う息を数える
「数息観/すうそくかん」、第三の瞑想として「地想観/じそうかん」など。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます