妻木範行 iPS細胞研究所(CiRA)教授の研究グループは、松田秀一 医学研究科教授の研究グループと共同で、ヒトiPS細胞から軟骨細胞を分化誘導し、そして硝子軟骨の組織の作製に成功しました。これまでは軟骨細胞の分化までは報告されていました。しかし硝子軟骨の作製はできていませんでした。この硝子軟骨組織を免疫不全マウスへ移植して3ヶ月間安全性を確認したそうです。さらに、免疫不全ラットの関節に移植して、隣接する生体内の軟骨と融合することを検証されました。また免疫抑制剤を投与したミニブタの関節で1ヶ月にわたり生着し続けることも確認されました。
関節の軟骨が傷ついたり、すり減ったりして膝関節痛を起こすことがよくあります。軟骨は再生しないため、傷ついたり、すり減ると自分の他の軟骨を移植したり、人工関節にするという治療をします。今回の成果はこれらの治療に代わる可能性があります。日本で生まれたiPS細胞、ずっと世界の研究をリードして行って欲しいものです。
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