コットンウェイの道端から

真岡鐵道を中心に、広く交通に関するトピックスをお届けしたいと思います

[路線バス]肩代わりバスのこれから

2009-02-22 10:05:21 | 路線バス
モータリゼーションのあおりで年々縮小する路線バス。地域の足を確保しようと、廃止路線を自治体が引き継いでいるケースが少なくありません。しかし、自治体にはバス運行のノウハウがないため、バスを走らせることが目的となってしまっているようです。結果、住民のニーズに合わず、無駄に空バスを走らせているだけのところも少なくありません。

下野新聞の記事によると、07年度の県内乗り合いバスに対する国、県、市町を合わせた行政負担額の合計は10億円を突破したとのこと。財政の厳しさが増す中、今後もこれを維持(もっとも増えることも予想されるが)できるかは不透明です。地域のバスは、子供や高齢者といった交通弱者のためといった意味合いが強いのですが、行政はそれを口実に漫然と運営しているように見えてなりません。

そんな中、栃木県は新年度、「生活交通再構築事業費補助金」を新設するそうです。これは、これまで赤字バスの補填のためだけだった補助金を、自治体バスの実態調査や試験運行などにも利用できるようにしたもの。自治体バスの改革を促す政策と言えますね。これから超高齢化社会を迎えるにあたって、「地域の足をどう維持するか」が問われています。

個人的に考えるのは、自治体が運営しているバスを統合できないかということです。自治体は、種々の目的のために結構バスを走らせています。路線バスの肩代わりバス、スクールバス、福祉バス・・・。これらの実際のニーズを把握して、ルートや時刻を調整すれば、ある程度統合が可能だと思います。とにかく、今は情報もバラバラで分かりにくい。バスネットワークが整理されれば、観光とかこれまで取り込めなかった利用客も獲得できると思うんですが。みんなで知恵を絞って頑張りましょう。

[鉄道一般]鉄道のピンチを救うのは

2009-02-20 23:57:08 | 鉄道一般
最近、ワンニャン駅長が何かと話題を呼んでいます。その元祖といえば、和歌山電鐵貴志川線貴志駅の「たま」ですね。テレビなどでも時々お顔を拝見します(笑)。同鉄道は、南海電鉄から経営分離したものですが、おもちゃ電車など個性的な車両を走らせていたりと「日本一心ゆたかなローカル線」を目指して奮闘しているそうです。

駅長つながりでは、会津鉄道(福島県)の芦ノ牧温泉駅にネコ駅長の「バス」、IGRいわて銀河鉄道(岩手県)の奥中山高原駅にワンちゃん駅長の「マロン」がいます。

いずれにしろ、ワンニャン駅長は、駅利用者の増加やグッズの売り上げなどで、少なからず経営の大変な鉄道を支えているようです。そんな生臭い(?)話を抜きにしても、ワンニャン駅長のパワーはすごいものです。真岡線にも○○駅長がいればなぁ。ただ真似するだけではダメですけど・・・。

[3セク鉄道]ボランティア駅長のニュースから

2009-02-14 23:49:45 | ガンバレ!3セク鉄道
群馬県桐生市と栃木県日光市足尾地区を結ぶ第3セクター「わたらせ渓谷鐵道(わ鐵)」では、このほど水沼駅や間藤駅など12駅で「ボランティア駅長」を募集するそうです。

業務は、1日1回以上駅の点検や清掃などをすること。ボランティアなので報酬はないが、同線利用の際の運賃が免除されるとのこと。

「わ鐵」は沿線人口が少ないところを走っているので、トロッコ列車など観光客を呼び込んで頑張っていますが、今回の試みは「鉄道は地域のもの」という基本に返ったもののように思います。普段はサービスを受ける側(もっとも、ローカル線なら利用していない人も多いのが現実だが)の住民が、積極的に地域の鉄道に関心を持って活動する。これが、しばしば聞かれる「マイレール意識」だと思います。

一方で真岡線は、SLで有名だし利用者もまだ確保されている方だと思います。しかし、社内外で鉄路の維持のために知恵を出し行動する路線(いすみ鉄道、ひたちなか海浜鉄道、明智鉄道などなど)のニュースを見ていると、沿線地域での「マイレール意識」の高揚という点では、温度差もあるのかなと感じます。