皆さまおはようございます。
私は、8月のお盆を前に、南相馬へボランティアへ行くことにした。
今回から何回かに分けて、文章だけでその時のことを書こうと思う。
理由は最後の方で明らかになる予定だ。
さて、七月の繁忙期も終わり、仕事量もだいぶ落ち着いていた。
今回は、生業の仕事の売り上げも落とさない様に夜まで仕事をし、夜行バスで仙台へ、そこから南相馬へ行くことにした。
夜8時ごろで仕事を終え、そこから割と余裕を待って新宿へ着ける予定だった。
しかし、思いの外準備に時間がかかって、バスの出発の15分前に到着する位の流れになっていた。
時間が割と押し気味になった。
だがあいにく、夕方からの激しい雷雨の影響で、鉄道のダイヤは乱れていた。
東横線は、全ての列車が各駅停車での運行になり、発車時刻は五分間隔との案内があるだけで、先の見えない状況になった。
そこで二月の金沢へ行った時の「きまっし号の悲劇」が頭によぎった。
夜行バスの発車時間を間違えて、乗り損ねたのに始まり、自動車で翌朝のボランティアバスに間に合わせようというプランに切り替えたものの、なんとかたどり着いた金沢駅ではバスの乗り場を間違え、間に合うものが間に合わなかったのである。
トラウマになっていた。
(なるようになるしかないんだ、まずは新宿を目指し、またダメだったら、そこから考えよう。)
ホームの北側は渋谷へ行く東横線、南側は目黒へ行く目黒線。
線路は別れて東へ伸びている。
迷ったが、先に来た東横線に乗ることにした。
東横線は、通常よりゆっくり走っている様に感じたが、一駅一駅、歩を進める様に進んで行った。
すると、学芸大学駅あたりだったろうか、アナウンスが流れた。
「この列車は渋谷行きとして運行していましたが、池袋行きに変更して運行いたします。」
(助かった、新宿三丁目までこの電車で行ける。間に合う可能性が出てきた。)
そう思うと、少し安心して電車に乗っていられた。
だが、代官山駅に停車すると、また新たなアナウンスが流れた。
「池袋行きとしてご案内しておりましたが、指令所からの指示により、渋谷止まりとなります。お急ぎのところ大変申し訳ございません。」
(やはりダメなのか。)
再び、落胆した気持ちになった。
それでも諦めず、到着した渋谷駅では、より高い可能性を考えて行動した。
副都心線に、埼京、湘南新宿ライン線、そして山手線。
副都心線、埼京線、湘南新宿ライン線のホームは、待つ乗客の空気が待たされている様な空気があったので、山手線にかけた。
だか、山手線も遅れていた。
(万事急すか。)
バスに間に合わない事態に備え、バスを予約した楽天トラベルのキャンセルページを開き、いつでもキャンセルできる状態にした。
どうしても間に合わなければ、発車前にキャンセルすれば、キャンセル料も変わってくるはずだ。
山手線は遅れて来たものの、渋谷からの走行速度は普段と変わらない様子だった。
途中駅の原宿駅、代々木駅はそれほど乗降の多い時間ではなく、新宿にはバスの発車の10分位前に到着した。
(このままパスタを目指せば間に合う。)
渋谷駅でホームの恵比寿寄りの車両に乗った事も功を奏した。
改札を出ると、甲州街道を渡る横断歩道の信号も、歩行者用のものがまさに青に変わろうとしている所だった。
バス乗り場には、無事5分前に着く事ができた、
ほっと胸を撫で下ろし、荷物をトランクに預け、バスに乗り込んだ。
今回は「パスタ新宿の奇跡」に変わった。
以前、よく利用したナイトライナー号は、スタンダードシートだが、なぜかとてもゆったりとして、落ち着いた乗車スペースに、その時は感じた。
そしてバスは定刻になり、仙台へ向けて出発した。
つづく。