すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

知事選出馬撤回と株価上昇の東京電力

2016年09月05日 | 地震・原発

「市民連合・上越」では、5日午後1時から上越市役所で泉田知事へ再出馬を求め、原発再稼働を争点化とする記者会見を行いました。10時に家を出発したものの他に大事な用が入っていたことを前日に気が付き、記者会見には残念ながら同席できません。その後、出席したメンバーらと話し合いをすることができました。

夕方のローカルニュースでこの記者会見を伝えていますが、メーンはどのTV局も知事選立候補予定の森民夫氏の上越選挙事務所の開設で、自民党を中心とする権力集団の“古き選挙”が伝わってくる思いです。写真はご近所のザクロで、たくさん花が咲いて小さな実をいっぱい付けていたのに、いつの間にかどんどん落ちて今年の貴重な一個です。

新潟日報4日付け社説『もんじゅ もう廃炉の選択しかない』が話題になっています。運転停止の状態が続いている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」について、政府が廃炉も選択肢に対応を検討していること、再稼働を目指した場合は大幅な国費の追加負担が必要になるとの試算が出たためだと伝えています。

「もんじゅ」については、これまでも書き込んできましたが、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使い、燃料として消費する以上のプルトニウムを生みだす高速増殖炉の原型炉で、これまで建設費と維持管理費に1兆円以上の国費が投じられてきました。しかし、度重なる事故で成果もなく、廃炉でも約3千億円かかるとの試算があります。

社説の最後では「忘れてならないのは、原子力政策はもう限界に来ていることだ。・・・・・出口の見えない原子力政策は、もう方向転換するべきだ。」とする社説が高く評価されているようです。しかし、読者県民の今一番知りたいことは柏崎刈羽原発再稼働問題であり、東京電力から紙面広告で5回5千万円のお金が注ぎ込まれている新聞社とはいえ、地方紙としての責務を忘れてほしくないものです。

ところで30日に泉田知事が出馬撤回をしたことで、東京電力ホールディングスの株価が1年3カ月ぶりの上昇です。これは柏崎刈羽原発6・7号機2基の再稼働で、毎月200億円の利益が見込めるということで、泉田知事の出馬撤回を巡っての株価上昇に他なりません。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-31/OCQZD46K50Z501

また「国内の全原発 フランスの問題部品と同じ製造法の部品使用」というニュースに驚きです。NHKも「フランスの原子力発電所で原子炉などの一部の部品に、比較的もろい鉄の合金が使われた疑いのあることがわかった」と報じています。原子力規制委員会によると、全国の電力会社の調査の結果、18原発46基すべてで原子炉の一部の部品に「鍛造(たんぞう)」と呼ばれる方法で製造されたことがわかりました。

(写真はNHK NEWS WEB から借用)

政治家は誰もが「国民の命と安全が最優先」とは言うものの、経済優先の社会構図に首を傾げながら、全国から注目の新潟県知事選と原発再稼働の動きを注視する終日です。