迷路

日々の暮らしの中で、どうにもならない苦しみが、私にはあります。
それは、なにより愛する者の苦しみで、私は今も、なすすべもなくその苦しみを見つめているしかありません。

皆、誰もが苦しみを抱えて生きていると思います。

その苦しみを、どうしたら乗り越えられるだろうかと、そのすべを模索し、夢を見ることが出来れば、その夢はきっとかなうのだと思います。

誰もが未来を信じ、夢を見れるのかといえば、そうではないことを、この年になって私は知りました。

私には夢があります。

けれど、最愛の家族は、その夢を見失ったまま、深い闇の底にいるのです。

私は、誰かのために役に立ちたいと、心から思っています。

みんなが幸せで、穏やかに暮らせればいいと・・。
たとえ、その時間が短いとしても、誰かの傍にいて、苦しみを和らげたいと思っています。

けれど、そんな私が、自分の最愛の家族にすら夢を与えられないのであれば、私には誰も救えないのかもしれません。

苦しみを背負いながら、それでも苦しんでいる人の傍にいることで、もしかしたら救われているのは、私なのかもしれません。

人の苦しみはわかりません。
どんなふうにでも解釈できます。
勝手に、思いこめば済むことです。

けれど、人の心はわかるはずなどないのです。

それが、血を分けた家族であろうと、誰であろうと。

自問自答しながら、それでも私は、前へ進むしかないのです。

あるがままを、どうか受け止められる人になれますようにと、今出来ることはそれだけです・・。



人が、カルト宗教にのめりこんだり、誰かに騙されたり、洗脳されたりする時って、きっとこういう心理状態の時なのでしょうね。

今の苦しみが、何かのせいだったら（たとえば、先祖のお墓の向きや、悪霊が付いているとか・・）それはすごく楽になれますよね。
高額なお金でも、墓を直すとか高額なお布施をして、お祓いをしてもらうとか・・。
もしかしたら、それで救われるかもしれないと思ったら、そこにすがっていきたい気持ちがよくわかります。
でも、それは違うのだと言う事を、私は知っています。
気持ちが少し楽になるように、お札を貼ったり、パワーストーンを身に着けたり・・
それくらいはしますが・・^_^;

自分の頑張りだけではどうにもならない苦しみを乗り越えるには、やっぱり誰かの寄り添ってくれる思いが必要なのだと、心の底から思います。


本当に苦しんだ人は、きっと苦しむ人を支えられる。
そのための試練なのかもしれません。