こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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喀痰吸引指導者研修に行ってきました。

2013-07-08 22:33:53 | 訪問看護、緩和ケア
先週末に、各たん吸引の指導者研修に行ってきました。

これは何かというと、ヘルパーさんや介護福祉士さんの、各たん吸引研修の指導者となるための研修です。

対象は、施設看護師、在宅では訪問看護師です。

だからといって、指導者が全部指導してOKを出すというわけではありません。
27年度までの介護士は、指定の研修施設で50時間の座学の講習と、シュミレーション研修を終えたあとの、現場での実技研修の指導をできるようになる、ということです。

とりあえず午前中は講習を受けて、午後から指導DVDを見て、そのあとはグループごとにロールプレイで指導者、受講者、読み上げ係に分かれて、お互いの指導方法を検証するというものでした。

     

この中で、すごく気になったことがひとつ。

以前、このブログで何度か吸引の方法について触れたことがあります。

吸引時は、吸引チューブの根元を折って、痰のあるところでぱっとチューブを開放する従来の方法は、粘膜に急に引圧がかかるのでしない方向になったと書きました。

ところが、今回の吸引指導では口腔と鼻腔吸引は根元を折って行い、気切部の吸引は半分だけ開く??というものでした。

あとで、指導員に質問すると「そうなんでよ。今回の指導要綱も、最初はそのように指導するよう言われていたのですが、最終的に逆の方法にするということになったのです。」とのこと。

理由は、粘膜にくっつくから・・とのこと。
???いや、粘膜に急激に圧がかかるのは、根元を折ったほうだと思うのだけれど・・と、ほかの受講者とも話していたのですが、「厚生労働省が決めたので、その方法でしてください!」とのことでした。
じゃあ、気切の吸引の半分おるっていうのは??
「粘膜の吸引じゃないから。」だそうで、じゃあ半分開ける意味がわかりませんでした。


何しろ、指導内容はコロコロ変わるのだそうで、現場も悩ましいことです。

そして、もうひとつ「なんでよ!」と思ったのは、胃瘻の酢水充填のことです。
この酢水を充填せず、お湯で通して空気を充填するということになったそうなのです。
(というか酢水は、酢水は保留中??)

最近、横浜市大病院で起こった医療ミスに端を発しています。
それは、経管チューブの詰まりに対して、看護師がお湯で薄めた濃度約25%の酢酸18ミリリットルを注入し、それが原因で小腸が壊死し、多臓器不全で50代女性が亡くなったという
事件でした。

でも・・、どう考えても在宅でも老人施設でも「高濃度酢酸」なんて置いていないし、特に在宅では食酢をさらに薄め10%の食酢の注入をしているだけなのです。

この酢水、在宅では大活躍していて、ちゃんと充填して綺麗に管理しているのと、しないのとでは、チューブ内の汚れが全然違うんですよね。

そんなことでいちいち使えなくなるのなら、例えばお湯で充填ということで、熱湯入れちゃうことだってあるかもしれませんよね。

まあ、リスクは回避しないといけないでしょうがないのでしょうか・・。

胃瘻といえば、ボタン式の胃ろうは、認定を受けても直接ボタン式の慰労には注入してはいけないそうで、介護福祉師やヘルパーは、ボタン式のものの場合、接続チューブをつけてそこから注入するのだそうです。
たった20センチほどの延長チューブをつければOK、ボタンに触っていけない・・というのも、なんだかなぁ・・と思いました。

まあ、これからもきっとちょこちょこと変わっていくのでしょうね。

ただ、在宅でヘルパーさんが胃瘻の注入ができると、随分と需要は増えるのじゃないかとは思います。

まずは、大手のヘルパー事業所が手あげするのでしょうね。

ということで、久々のブログ更新です。
誤字脱字、お許し下さい。